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南部アフリカ旅行記(3)


2018年1月20日(土)


バレ空港にて
 エチオピアのバレ空港に到着,ここはボーディングブリッヂではなくタラップを降りてバスでターミナルに移動するパターンだった.見ると赤茶けた大地のかなたに昇る太陽が見える.エチオピアの夜明けだ.早くもアフリカ的な景色で感動する.近くにいた日本人グループ(西遊旅行のエチオピアのツアーの人達らしい)が「エチオピアの神様,お天気を下さい」と手を合わせていた(アウトドア系のツアーなのだろう).
 その後バスでターミナルへ.建物に入ってエスカレーターで上がったが,日本と違って片側空けをしないのでなんかホッとした(笑).エスカレータの先で添乗員さん&今回の他の参加者の方々と合流,ちなみに今回は我々の他,すでにリタイヤした世代の夫婦2組と1人参加の年配女性,同じく一人参加の若い女性の8人である.
 みんな揃ったところで国際線乗り換えの方に向かう.乗り換え便の搭乗口は9番ゲートらしい.一同歩いていたら係員がやってきて,「どこに行くのか?」と聞いてきた.添乗員さんが「ケープタウンだ」と答えたら,「そっちだ」と別方向を指さす.言われるままにそちらに向かう一同,そこはなんだか細い通路で本当にこっちで大丈夫なのかと不安になる.それでも気が付いたら広いところに出た.ここはどこだ?と見上げたら,なんと!9番ゲートだった.どうやら我々はボーディングブリッジの中を歩いてきたらしい.あれっ?普通乗り換えの時って再度セキュリティを通るんじゃないのか?と何となく不安になったがこれがアフリカ流なのかもしれない.
 待ち時間が1時間ほどあったので散策しようとしたが,周辺に売店はおろかトイレもない.困ったぞと思い,係員に聞くと「あっちだ」というのでその方向に向かう.行ってみたらセキュリティギリギリのところにトイレがあった(知らない人なら気付かないな 笑).

エチオピアの朝日

乗ってきたエチオピア航空機

バスでターミナルに移動

乗り換えゲートは大混雑!
 


ケープタウンに到着
 その後7時45分ごろから搭乗開始,搭乗券のバーコードをかざして通過するのだが,先ほどセキュリティを通過していないために,もしもブーっと鳴ったらどうしようと思っていたが幸いそんなことはなく無事に通過でき機上の人となる.8時25分に飛行機は動き始めまもなく離陸した.ケープタウンまでは約6時間である.安定飛行になると軽食のサンドイッチのサービス開始,飲み物は今回初のビールを選択した.
 ビールを飲んで気持ちよくなってうとうとしていたらあっという間に今度は昼食の時間(笑),今回はフィッシュとビーフの選択だったので2人ともビーフをチョイス,飲み物はもちろん赤ワインだ(笑).で,何気に見たら同じビーフでもなんか違う.どうやらビーフといっても料理の種類はいつくかあるらしい(蓋が付いた段階ではわからないので適当に配ってると思われる).この時間帯になると画面のフライトマップにリビングストン(ヴィクトリアフォールズの近く)という文字が現れ,いやがうえにも気分が盛り上がった. 
 

ケープタウン行きの機内

今回初のビール

お昼は牛肉
 
 そうこうしているうちに現地時間で13時30分ごろから飛行機は降下を開始,周辺は快晴の良い天気である.そして14時5分にケープタウンの空港に着陸した.
 この空港はタラップではなくボーディングブリッジだった.降りた瞬間,あ,暑いと感じる.さすが南半球,今は真夏である.ターミナルに入るとあちこちにポスターが張られている.曰く「水を大切に!」,事前にケープタウンは水不足で大変だと聞いていたが,到着早々にこんな表示を出してるってことはよっぽど深刻なのだろう(1人1日87リットル以下にしようという趣旨の表記もあった).
 そうしたポスターを見ながら入国審査へ.ブースは15,16か所あるのだが稼働しているのは6か所のみ,ちょっと並ぶ時間があったが審査そのものはあっという間に終わった.その次はターンテーブルへ,幸いロストバゲージもなく全員の荷物が無事に出てきた.
 
 その後の税関は特に申告するものなどないので緑のゲートを通ってそのまま到着ロビーに出る.そこにはケープタウン滞在中お世話になる現地ガイドさん(日本人の男性)が待っていた.案内されるままにバスに乗る.8人のツアーには不釣り合いなほど大型のバスだった(1人で4席は占領できそうな感じ).  

節水を促す表示

一人1日87Lが目標

1Lの瓶があちこちに
 


カンパニー・ガーデンズ
 全員が乗り込んだところで空港を出発し市内に向かう.先ほど飛行機から見た通り,快晴のお天気だった.向こうの方にケープタウン名物のテーブルマウンテンがそびえたっている.当初この日は,そのテーブルマウンテンにロープウェイで登ることと,麓にある植物園カンパニー・ガーデンズ観光の予定だったが,強風のため本日はロープウェイが動いていないとのことで,必然的に植物園のみの観光となった.
 カンパニー・ガーデンズは元々ヨーロッパ人としてこの地を最初に植民地化したオランダ人,ヤン・ハン・リーベックが造った農園だったのが,19世紀後半にこの地に進出したイギリス人セシル・ローズの邸宅になり,彼の死後植物園として公開されるようになったものである.敷地は広大でいったいどれほどあるのかわからないが,ここには主に南アフリカ原産の植物がたくさん存在するとのことだった.春にはそれこそたくさんの花が咲いて非常に美しい光景が見られるらしいが,真夏の今はあんまり花は咲いていなかった(またここには各種有用植物の原種も結構あって興味深かった(ラベンダーの原種とか).
 植物園とされているカンパニー・ガーデンズだが,一方で公園でもあり地元の人々の憩いの場ともなっている.特にこの日は土曜日ということもあり,たくさんの人たちが芝生の上に寝転ぶなど思い思いに寛いでいた(飲食もOKらしい,最もバーベキューは禁止だと思うが 笑).

テーブルマウンテンが見えます

カンパニー・ガーデンズ

こちらが入口
 

緑がいっぱい

寛ぐ人々

花が咲いています
 
 
 ガイドさんの案内で一通り回った後は自由時間となる.ショップで買い物をするもよし,長旅で疲れている人はバスで休んでてもいいということだったが,我々は付属の温室を見学することにした.ここは南アフリカ原産以外の植物もある温室で,隣国ナミビアのウェルウィッチア(奇想天外)やマダガスカルのバオバブなど,かつて訪れた国の植物を見て懐かしさを覚えたのだった(我が家では2007年にマダガスカル,2008年にナミビアを訪問している).

ネルソン・マンデラの像
 

温室内のバオバブの木

ウェルウィッチア

グロリオサの花
 


ウエスティン・ケープタウン
 時間が来たのでバスに戻る.前述のようにテーブルマウンテンのロープウェイが強風で止まっているため,この後はホテルに直行となる.都市高速のような立派な道路を走って市内中心部に向かう.ふと窓から外を見るとなにやら煙が上がっている.ガイドさんによれば火事だろうとのこと,今乾季のケープタウンでは火事になると消火に時間がかかるのだそうだ.しばらく走ると右手に1967年に世界最初の心臓移植手術が行われたGroote Schuur Hospitalが見えてくる.その病院付近で道は大きく左にカーブしてまもなく今日から3泊することになるホテル・ウェスティン・ケープタウンに到着した.
 このホテルはLグレードの高級ホテルである.ロビーも立派だった(ただしホテル周辺には店はなく,夜間は人通りが極端に無くなるので治安の問題もあり外出はするなといわれた).チェックインの後は部屋に入り,長旅の汗を流そうとシャワールームへ,高級ホテルだけあってシャワーとバスタブが別々になっていたが,現在ケープタウンは水不足でバスタブの使用は禁止するとの札がかかっていた(バスタブの栓もない).まあその辺にはこだわりがないので,シャワーだけで十分だったが(笑).
 このホテルでは17時〜19時まで最上階のラウンジで軽食と飲み物(アルコール含む)がフリーだと聞いていたのでちょっと惹かれたが,どうせすぐに夕食だと思い行かなかった.

南アフリカは日本と同じ左側通行

ウェスティンホテル

ホテルのロビー
 

ダムの水位の表示

客室です


部屋からもテーブルマウンテンが見えます
 


ケープタウン最初の夕食
 19時になりロビーに集合,この日の夕食はホテルのレストランである.前菜にシーザーサラダにチキンをはさんだパンみたいなのが付けあわされたやつ(名前忘れた 笑),メインがサーモンだった(南部アフリカ最初の食事は魚から来たかという感じ 笑),飲み物は白ワインを選択したことはいうまでもない.美味しかったのだが前菜でかなりお腹いっぱいになってしまったというウワサがあり,完食はできなかった.食後には当地名物のルイボスティーをいただいた.
 部屋に戻ったのは21時ちょっと前,明日は6時起きということと,長旅の疲労もありさっさと寝るところだが,レストランでワインを1杯しか飲まなかったため,まだ物足りない.さっそく持参した緊急用ウィスキーが活躍した(ちなみに部屋にはミニバーがあるはずだったが,なぜか冷蔵庫の扉が開かなかった 笑).さあ,明日は喜望峰である.
   

前菜のシーザーサラダ(+α)

メインのサーモン
   



 

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