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 ペルー旅行記(4)


2012年9月23日(日)


ビスコの飛行場へ

 さて旅行3日目,9月23日の朝を迎えた.この日は今回の旅行の目玉のひとつ,ナスカの地上絵を見に行く日である.ナスカの地上絵といえば,自分が子供のころ読んでいた世界の不思議系の本に必ず載っていたものだ(学研のジュニアチャンピオンコース 世界のなぞ世界のふしぎetc.).空から見ないとその全体像がまったくつかめない巨大な地上絵,飛行機なんかなかった時代に誰が何のために描いたのか… UFOの着陸場所だったとか,宇宙人へのメッセージだとかオカルト的な説がたくさん紹介されていて,小学校時代夢中になって読んでいた記憶がある.もっとも当時は,実際に見に行くなんてことは夢のまた夢であり,せいぜい本を見ながら想像を膨らませるしかなかった.しかし今回ついに,自分の眼で見ることができるいうことで非常に感慨深いものがあった.

リゾートホテルだけに朝食の品ぞろえも豊富

朝食にはコカ茶も付けます
 
 前夜はナスカからさほど離れていないパラカスに宿泊したのだが,それでもこの日の出発は朝6時(!).地上絵観測はセスナで行うのだが,セスナが飛ぶかどうかは現地の気象条件によって決まることと,搭乗するのはチェックイン順ということで,早い順番のフライトが取れないと飛行場で延々と待たされるなんて事態が起こりうるからだそうだ.バスに乗ってナスカ上空を飛ぶセスナが出るピスコという街の飛行場に入った(だいたい30分程度で到着).朝早いのが功を奏したのか,我々のグループが一番乗りでチェックインできた.  

ナスカの地上絵

 搭乗に当たって簡単な説明を受けた後,セスナの指定された席に着き,いよいよ離陸である(飛行機のバランスを考慮して座る位置が決められるらしく,事前に体重測定があった 笑).飛行場を飛び立ったセスナは一路ナスカを目指す.天気はもちろん快晴,地上には乾いた大地が広がっていた.
 ナスカの地上絵はペルー太平洋岸の乾燥した台地の上に幅1メートル,深さ数〜20センチに掘られた溝によって構成されている.描かれたのは西暦1〜6世紀ごろなのだそうだ.屋根で覆われているわけでもなく,野ざらしのこの地上絵が,どうして現在まで残っているのかというと,それはこの地域独特の気象による.ペルー太平洋岸のナスカは典型的な海岸砂漠地帯のため雨が全くと言っていいほど降らない(雨で流されることがない).太陽に熱せられた空気が地表近くに溜まって空気の層が形成されるため,風の影響も排除されている(風で吹き飛ばされることもない)という二つの理由からなのだという.
 セスナは海岸砂漠地帯をまっすぐに飛んでいたが,やがて旋回を始めた.どうやら地上絵のある地域に入ったらしい.
 地上絵にはクジラ,サル,イヌ,コンドル,ハチドリなどの動物のほか,宇宙飛行士や手などといった変わった絵柄もある.セスナには日本語ガイドは搭乗していなかったが,操縦士が,「ヒダリ、ウチュウジン」,「ミギ、サル」などと片言の日本語でいろいろと説明してくれた.我々は言われるがままにその方向を見るのだが,イマイチよくわからない.子供のころ読んだ本に出ていた写真では,結構鮮明に見えてたように思うのだが,どうやらあれはわかりやすいように加工してあったんだなと理解した.それでも周囲の人と,「あれがクモですね」などと確認しながらシャッターを押したのだった.地上絵上空では20分ほど遊覧飛行を行い,その後飛行場に戻った.

このセスナに搭乗します

操縦士さんと

いよいよ地上絵に向かいます

さあ,どこに絵があるでしょう?
 

宇宙飛行士(先ほどの正解です)

ハチドリ


サル
 

クモ

コンドル

 


ペリカン

ナスカ観光の証明書
 


ホテルのランチ

  この日は朝早く出発したこともあって,充実した地上絵タイムを過ごしたにもかかわらず,この段階でまだ朝の9時半だった(笑).飛行場を後にした我々は付近の海岸にたむろしているペリカンなどの鳥の群れを観察して,ホテルに戻ることになった(朝早かったこともあり,ゆっくり休むという趣向).
 我々はというと,今回せっかくパラカスのリゾートホテルに宿泊したのだからと,敷地内を散歩したりしながら時間をつぶしていた.しばらくして昼食の時間となる.この日はホテルのレストランでのランチだった.前菜がアンティクーチョと呼ばれるペルー風の串焼き,メインはアロス・コン・マリスコスという魚介類をお米と一緒に煮込んだペルー風パエリアともいうべき料理だった.どちらも日本人の口に合うんじゃないかと思われた(もちろんビールも飲んだことはいうまでもない 笑)..

海岸砂漠

ペリカンがいます

一斉に飛び立つ
 

ホテルのプール

ペルー風串焼き

チリソースを付けて食べる
 

アロス・コン・マリスコス


デザート


ペルーのビール,ピルセン・カラオ
 


再びリマへ

 昼食後はホテルを出てバスで再びリマに戻ることになる.この日は後は特に観光もないということで,車内では寝ている人が多かった(自分も朝早かったのと,お昼のビールの影響で爆睡状態だったらしいが 笑).
 かくして夕方,再びリマに入り,初日と同じアットン サン・イシドロにチェックイン,明日以降の日程に備えて休息をとったのだった.ちなみにこの日の夕食はロモ・サルタドという牛肉の炒め料理が出てきた.さあ明日からはいよいよアンデスの高地帯の旅が始まるのである.

ワインを飲んで幸せそうな私
 

スープ

ロモ・サルタド

デザート
 



 

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