搭乗に当たって簡単な説明を受けた後,セスナの指定された席に着き,いよいよ離陸である(飛行機のバランスを考慮して座る位置が決められるらしく,事前に体重測定があった 笑).飛行場を飛び立ったセスナは一路ナスカを目指す.天気はもちろん快晴,地上には乾いた大地が広がっていた.
ナスカの地上絵はペルー太平洋岸の乾燥した台地の上に幅1メートル,深さ数〜20センチに掘られた溝によって構成されている.描かれたのは西暦1〜6世紀ごろなのだそうだ.屋根で覆われているわけでもなく,野ざらしのこの地上絵が,どうして現在まで残っているのかというと,それはこの地域独特の気象による.ペルー太平洋岸のナスカは典型的な海岸砂漠地帯のため雨が全くと言っていいほど降らない(雨で流されることがない).太陽に熱せられた空気が地表近くに溜まって空気の層が形成されるため,風の影響も排除されている(風で吹き飛ばされることもない)という二つの理由からなのだという.
セスナは海岸砂漠地帯をまっすぐに飛んでいたが,やがて旋回を始めた.どうやら地上絵のある地域に入ったらしい.
地上絵にはクジラ,サル,イヌ,コンドル,ハチドリなどの動物のほか,宇宙飛行士や手などといった変わった絵柄もある.セスナには日本語ガイドは搭乗していなかったが,操縦士が,「ヒダリ、ウチュウジン」,「ミギ、サル」などと片言の日本語でいろいろと説明してくれた.我々は言われるがままにその方向を見るのだが,イマイチよくわからない.子供のころ読んだ本に出ていた写真では,結構鮮明に見えてたように思うのだが,どうやらあれはわかりやすいように加工してあったんだなと理解した.それでも周囲の人と,「あれがクモですね」などと確認しながらシャッターを押したのだった.地上絵上空では20分ほど遊覧飛行を行い,その後飛行場に戻った. |
このセスナに搭乗します |
操縦士さんと |
いよいよ地上絵に向かいます |
さあ,どこに絵があるでしょう? |
|
|