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 ギアナ高地旅行記(9)


2010年8月13日(金)


カナイマ最後の朝

 明けて8月13日,いよいよカナイマを去る日である.前日エンジェルフォールの遊覧飛行が終わっていたこともあって,この日の朝食は遅めであった(天候不順で遊覧飛行ができない場合はこの日の朝がラストチャンスになっていた).ロビーに行くと添乗員さんがパソコンで作業をしていたので挨拶すると,「日本ではヤクルトが10連勝だそうですよ」と言っていた(カナイマのこのホテルではロビー周辺のみWiFiが繋がってネットができた.
 この日の朝食はチーズ入りの玉子焼きとホットケーキみたいなパンだった.こうして朝食とはいえ毎日メニューを変えて出してくるのが凄いなと感心したのだった.
 朝食後は特に予定もないためロビーを散策して,そこに掲示されていたエンジェルフォールの古写真などを眺めていたのだが,出発までまだ時間があるとのことで,ガイドの提案でホテル周辺の川を散策することになった.

この日の朝食

ホテルのロビー
 
 いつもの船によってカラオ川に漕ぎ出す.この日は途中から支流に入っていった.さすがに支流だけあって川幅は狭いが,木々にはたくさんの鳥が飛び交っている.巨大な蟻塚の姿も見えた.川向うにはテプイが聳えている.この風景も今日で見納めかと思うとちょっぴりさびしい気分になった.  

朝食後寛ぐ私

支流の探索です

ワニが出てきそう(笑)
 


再びプエルトオルダスへ

 さて,支流の散策からホテルに戻った.すでにロビーには新しいお客が到着していた.良い滞在になるようにと祈りつつ,一同出発である.途中のカナイマの村の風景を目に焼き付けながら空港に向かった.
 滑走路にはすでにすっかりなじみとなったセスナ機が待機していた.ただちに乗り込み,そのまま離陸する.眼下にはカナイマ湖をはじめ,ウカイマの滝やアチャの滝といった風景がどんどん小さくなっていく.ギアナ高地の旅ももうおしまいかと感慨にふける瞬間である(旅の終わりごろはいつもこの切ない気分にさいなまれる 笑).

空港の案内板
 
 しばらく周囲の景色はジャングルが続いていたが,ふと見るとジャングルの一部に厚い雲がかかり,その部分だけが豪雨が降ってるらしき光景が広がっていた.熱帯地方特有の雨季のスコールであるが,こうしてはっきりその光景を外から観察すると面白いなと思ったのだった.
 その後徐々にジャングルが少なくなり,周囲は湿地帯から巨大な湖が見えてきた.ここがベネズエラ最大の水力発電所を持つ人造湖グリダムであり,ここから得られる電力は一千万キロワットと普通の原子力発電所10基分もあるとのことだった.豊富な石油資源に恵まれたベネズエラだが,国内の発電の主力は水力なのである.資源に乏しい日本人の視点から見るとうらやましい限りだと感じた.
 そうこうしているうちに飛行機は高度を下げ,無事にプエルトオルダスの空港に着陸した.
 

セスナからのカナイマ湖4滝

一部分のみスコールに

ベネズエラ最大の人造湖
 


海外版出前一丁

 空港ではすでに6日前にお世話になった現地ガイドが待っていた.このままカラカスに直行できればよかったのだが,我々の乗る便までまだ時間があるということで,しばらく市内で時間調整をすることになった.ガイドの案内でまずは昼食へ,この日はイタリアンレストランだった.メニューはカボチャのスープと牛ステーキ,デザートにプリンである(結構おいしかった).
 その後は地元のショッピングセンターで買い物という流れ.外国はどこでもそうだが,野菜なんかが豪快に積まれているのが圧巻だった.いろいろと商品を見て回ったのだが,お菓子コーナーではかっぱえびせんみたいなものを発見,だが見てみると似てはいるがなにやらハングル文字が… 韓国にかっぱえびせんのニセモノがあるらしいというウワサは聞いていたのだが,まさか地球のの反対側のベネズエラでお目にかかるとは予想していなかった(笑).

カボチャスープ

メインはお肉
 
一方即席めんのコーナーでは,まるちゃん(東洋水産)の海外向けブランドの他に私の目を引いたのが,日清食品の出前一丁である.日本では出前一丁といえばゴマラー油の付いたしょうゆ味のものと決まっているが,海外特に中華圏ではさまざまな風味の出前一丁が発売されていて人気を博しているらしい.ここのスーパーにも様々なバリエーションの出前一丁が売られていた.私が喜んで購入したのはいうまでもない.
 その他ここのショッピングセンターには太めの女性専門のブティックなどもあった.
 

プエルトオルダスのショッピングセンター

ジャガイモがダイナミックに積まれています

かっぱえびせんのニセモノです(笑)
 

海外向けのまるちゃん

世界の出前一丁!

今回購入したもの
 

買い物をする私

細身の方はお断り?

たしかにぽっちゃり系
 


カラカスへ

 そうこうしているうちに空港に向かう時間となった.ガイドとともにプエルトオルダスの空港に入った.ここで数日ぶりに自分のスーツケースと再会(旅行4日目のサンタエレナ以来である),さっそくさっき購入したお土産を詰める.そして,さあ搭乗かと思っていたら飛行機が遅れているとの情報が.日本では電車はもちろん,国内線の飛行機も結構時間には正確である(羽田みたいに滑走路が激混みの空港では離陸が遅れることはあるが).しかし海外では遅延は当たり前のように発生する,というか定刻に出る方が稀な感じだ.そんなわけで遅れること自体は驚きはなかった.とはいえいきなり出発になっても困るので,一同出発ゲート付近で待っていることになった.
 飛行機遅延の影響なのか,待合は大混雑である.ふと近くを見ると他の日本人のグループがいる.話を聞くと,彼らの乗る飛行機も遅れており,しかも我々よりも早い便とのことだった.こんな状況でいったいカラカスにはいつ着けるんだろうと思っていたら,我々の飛行機が出発するという連絡がきた.後の便が先に出ることになったのである.件の人たちには申し訳ない気がしつつ飛行機に乗り込んだ.
 約1時間のフライトでカラカスに到着した.ここからはバスで初日と同じホテルに向かう.結局着いたのは夜の10時半になっていた.ホテル内のレストランで夕食を摂って部屋に向かう.明日はいよいよベネズエラを去る日である.
   



 

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