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 ギアナ高地旅行記(7)


2010年8月11日(水)


エンジェルフォールを目指す朝

 さて,明けて8月11日エンジェルフォールを目指す日である.実は昨夜就寝する頃から外では雨脚が強まり,夜中に何度が目が覚めた際には結構激しい音がしていた.これがため参加者の中にはこの日のツアーは中止と思った人もいたらしい(自分自身も期待と不安であまり眠れない夜ではあった 笑).とはいえ,夜明けごろには雨脚も弱まっていたようである.
 起床時間に指定されていた4時30分にガイドのアントニオが各部屋をノックして歩いていた.秘境系ホテルは部屋に電話がないのが普通であり,いわゆるモーニングコールは物理的に不可能なため,こうしてノックで客を起こすのが一般的である(モーニングノックとでもいうのか?).
 まだ薄暗い中準備をしてロビーに向かう.ここで熱いコーヒーとビスケットをほおばりながら出発を待つ.ちなみに朝食はエンジェルフォールへ向かう途中の休憩ス

早朝のロビー

ボートを準備しています
 
ポットで摂ることになっている.外を見ると,昨夜の雨で川の水量はかなり増えているようだ.そんな中,一艘のボートが上流に向かって走って行くのが見える.我々とは違う日本人のグループらしい.  


マユパの早瀬

 5時20分ごろ,いよいよ出発である.空は雨こそは降っていないものの一面の曇り空,一同雨着を着こんだ状態でいつもの小型ボートに乗り込んだ(私は下着もぬれることを想定して水着着用にしていた).この船で目の前のカラオ川をひたすら遡上してエンジェルフォールを目指すわけである.行程は片道だけで軽く3時間,かなりの冒険になりそうだ.
 出発して間もなく,さっそく最初の難関が待っていた.マユパの早瀬と呼ばれる場所である.ここは川の流れが速いことに加えて底が浅いため客を満載した状態のボートは通過できない.このため一同対岸に上陸し,バスで早瀬部分を迂回することになった.やって来たバスはトラクターを改造して荷車をけん引するタイプのもの,運転手はなんと!15歳の少年だった.話によると父親と一緒にこの仕事をやっているらしい(日本だとこの種の車はけん引二種になりそうだから,免許を取るのが面倒そう).

さあ出発

早瀬のためいったん下船する
 
 少年の運転するトラクターバスは時速15キロくらいでゆっくりと進んでいく.終点で下されて少し歩くと河岸に船着き場に,すでにボートは回送されてきていた(途中は蚊がすごかった).再びボートに乗り込んで出発である.  

ここで車を待ちます

トラクターバス!

サバンナの向こうに早瀬が
 


オルケディア島の朝食

 ボートは快調にカラオ川を遡上していく.周辺はうっそうとしたジャングルで,その背後にテプイ(テーブルマウンテン)が姿をのぞかせている.一昨日セスナから目撃した世界に今自分がいるんだなぁと思うと感慨もひとしおだった.
 マユパの早瀬から約1時間,カラオ川の中州にあるオルケディア島に到着である.ここはエンジェルフォールに向かうコース上にある数少ないトイレのある休憩スポットである.古びた東屋のテーブルにツアークルーがさっとテーブルクロスを敷いて朝食の準備をしてくれた.この日のメニューは卵入りのサンドイッチにジュース,温かいコーヒーである.まだまだ先は長いということで,一同しっかりカロリー補給を行った.ちなみに乾季の水量が激減する時期には,このオルケディア島がボートで来ることのできる最深部ということで,ここから先は徒歩になってしまうらしい.

カラオ川を遡上します

テプイが聳える
 
 約30分ほどの朝食&休憩を終えて再びボートに乗り込んだ.  

周囲はジャングル

朝食会場です

朝食のサンドイッチ
 
 


アウヤンテプイが見えてくる

 ボートはまたカラオ川を遡っていく.このころから少し空に晴れ間が出てきた(晴れ男の自分がきたんだからとひとりほくそ笑む 笑).ガイドの指さす方向にはアウヤンテプイが聳えているのが見える.巨大なテプイの頂上台地には雲が厚く垂れこめていた.こうして改めて見ても,ロンダルキアではないが,魔王の住む山という雰囲気が漂っている(ペモン語でアウヤンテプイは悪魔の山の意であるから,言いえて妙である).
 10分ほど進んでいくと,川が二岐になっているところに差し掛かり,ボートはは右側に入っていった.ここからが支流のチュルン川となる(カラオ川自体がカロニ川の支流だから,支流の支流ということになる).川幅もやや狭くなり周辺のジャングルが迫ってくる感じがした.ガイドブック等によると,チュルン川に入ると河底が浅くなるため,船は航路を探しながらゆっくり進むというようなことが書かれていたが,この日は水量が十分すぎるほどあるらしく,全く意に介さないかのように軽快に走っていた.
 チュルン川に入って1時間ちょっとでエンジェルフォールが間近に見えるラトン島に到着である.ここはエンジェルフォールの眼前に位置する中島であるが,今回我々が拠点とするのはここではなく,島近くの河岸にあるウカイマ2という宿泊可能なロッジである.ここはその名の通り,我々が滞在しているウカイマ・キャンプと同系列で,食事のできる東屋に加えてきちんとしたトイレもあった.このウカイマ2でトイレ休憩を取り(ここから先トイレはない),不要な荷物を置いていよいよエンジェルフォールへのトレッキングに出発である.

アウヤンテプイが迫ってきます

幾筋もの滝が

どんどん山深くなります

ウカイマ2ロッジ
 


ジャングルのトレッキング

 ウカイマ2からボートで対岸に渡り,いよいよトレッキング開始である.ジャングルの中を登っていくのだが,地面が水浸しでグチャグチャなのは予想通りとして,木の根っこが地上に浮き出ているため,歩きにくいことこの上ないのには閉口した.これはこの地域の土壌に鉱物由来の有毒成分が含まれていることから,樹木が地中深くに根を張ることができないかららしい.また大小さまざまな岩も散らばっていて歩きにくさに拍車をかけていた(足元を見て歩かないと転びそうな感じ 泣).我々はウォーターシューズを履いていたため,足元が濡れるのは構わなかったが,木の根っこと岩の妨害には苦戦させられた.そんな中地元ガイドはというと,なんと!裸足で軽快に登っていくではないか.彼らはまるで足の裏に目があるかのように,スイスイと歩いていた(よく怪我をしないものだと感心する).途中では食虫植物や蟻塚などを観察し

ボートを降りてトレッキングの開始

ぬかるみを歩くK
 
たり,小休止を挟んだりしながら,1時間20分くらいでエンジェルフォール直下の展望所であるミラドールに到着した.  

地面はひどい状態

食虫植物

蟻塚です
 


ついにエンジェルフォールへ!

 ミラドールの看板が見えるあたりから,周辺には激しい水しぶき上がり強い風が吹いていた.ついにエンジェルフォールを眼前に見るスポットに着いたのである.アウヤンテプイの頂上は天井を見上げるようにしてようやく見えるほどの高さである(何せ1000メートル近くだ).そんな山頂からは幾筋もの水流が轟音とともに落ちていた.ガイドブックなどで見るエンジェルフォールは滝筋がせいぜい1つか2つなのだが,この日は昨夜の大雨の影響なのであろう,どれが本流なのかわからないほど大量の水が流れて落ちていた(他のツアーのガイドさんが,「こんなに水量が多いのは初めてだ」といっていた).これらは最大落差976メートルの高さを落ちていく途中ですべて霧となって四散してしまうため,このエンジェルフォールには滝壺はない.実際滝の下の方は完全な霧状態で何が何やらわからなかった.
 この日は水量がすさまじい一方で曇りがちだったため,滝周囲も靄が立ち込めていて,なかなか滝の全貌が見えない.しばらく腰を据えながら靄が上るのを待つ我々であった(待っている間に日本から持参したリ○ビタ△Dを使って「ファイト一発!」写真を撮ったりしていた).
 結局一時間ほど滞在して写真を撮ったりして,エンジェルフォールを後にした.

展望所ミラドール

幾筋にも渡って落ちています

周辺全体凄い水と風です
 

自然の驚異に圧倒されます


下の方は霧が四散して
わかりません

地球の裏側から,
ファイト一発!
 


ウカイマ2の昼食そして帰路

 帰路は元の道を下るわけであるが,木の根っこと水たまりのため下りの方が転倒などの危険があり要注意である.我々は慎重に登山道を下って行った.
 途中休憩をはさみながら下山したこともあり,麓の船着き場に戻ったのは1時間15分後,時計を見たら午後1時になっていた.ここからボートで先ほどのウカイマ2に戻ってランチとなる.ロッジでは待機していたスタッフがチキンを焼いて用意してくれていた.この日の昼食はそのチキンとライス,コールスローであった(さらにはビールも 笑).こんな秘境にも関わらず温かいランチが食べられるなんてすごい話だなと感激したのだった.
 ちなみにこのウカイマ2の食堂からはエンジェルフォールの姿を見ることができる.豪快な滝を眺めながら食事ができるとは,なんて贅沢な環境なのだろう.その後はここから見えるエンジェルフォールの写真を撮ったりしながら,ここでの短い滞在を楽しんだのだった(ウカイマ2の係員が我々のツアーの添乗員さんに,今度はここに宿泊する企画をやらないかと勧めていた).
 昼食&休憩の後はボートに乗って戻るだけである.だがこの頃から上空は再び雲が厚くなりやがて雨が降り出した.雨脚はどんどん強まっやがて土砂降りに… 川は増水していて座礁の心配もないせいか,少しでも早く戻ろうとボートは全速力で川を下っていくのだが,ところどころの段差では勢い余ってジャンプするのでそのたびに跳

チュルン川に戻ってきました

見事にテプイ周辺のみ厚い雲が

この日のランチです
 
ね上がった川の水が我々を直撃する&雨に打たれっぱなしでずぶぬれになってホテルに戻った一同だった(もっともホテルに戻って浴びたシャワーが気持ちよかったことこの上なかったのだが).
 休憩後は夕食,この日もアルコールをいただいて気持ちよくなったのだった.さあ,明日は2回目のエンジェルフォール遊覧飛行挑戦日,天気が良くなりますようにと祈りつつ眠りについた.
 

ウカイマ2からのエンジェルフォール

記念撮影です

いつになく豪快な滝です
 

アウヤンテプイのパノラマ写真
 



 

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