空港のビルから外に出ると,現地ガイドが迎えに来ていた(マッシモという名前だった).彼の案内でバスに乗り込み街に向かう.プエルトオルダスは1960年代にアメリカの鉄鋼会社によって作られた比較的新しい街である.現在ではカロニ川の対岸に広がるサン・フェリクス(こちらは400年の歴史を持つ古い街)と合わせてシウダーグアヤナという人口100万の都市圏を形成している.バスの中から街並みを眺めると,一般にスペイン&ポルトガル風の街並みが多い南米の中では珍しいアメリカ風の街並みに感じられた.道路もよく整備され,車がビュンビュン走っている.公共交通機関が未発達のベネズエラでは自動車が人々の足となっていた.
今の季節ベネズエラは雨季であるが,日本の梅雨とは違って一日中雨がしとしと降るわけではなく,他の熱帯地域一般と同様にザザッと降ってはパッと晴れるを繰り返す感じである.この日は朝から太陽も顔を出す良いお天気だった.そんな中我々はまず市内にあるラ・ヨビスナ公園に向かった.
町の公園と聴くとこじんまりとした広場をイメージするが,ここはかなりの規模を誇る公園だった.ベネズエラは大きな川と滝が多い地形のため水力発電が盛んなのだが,ここもそんなダム湖に面した公園だった.発電に利用されると思しき滝もあるのだが,とても人工物とは思えないほど本格的なものだった.
しばらく公園内を散策していたら,道路の上をモサモサと葉っぱが動いている.なんだなんだとみてみたら,なんとハキリアリの集団であった.ハキリアリは中南米に生息するアリの一種で,強靭なあごで葉っぱを齧りとって巣に運び,それを原料にしてキノコを栽培する,いわゆる農業を営むアリとして知られている(その他アブラムシを飼育することもあるらしい).そんなハキリアリの集団が我々のすぐそばを秩序よく行進していたのだった. |
ラ・ヨビスナ公園 |
解説をする現地ガイド |
緑が眩しいです |
整備された公園です |
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