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 ボリビア旅行記(6)


2015年2月10日(火)


早朝の撮影会へ

 2月10日,ボリビア旅行記第5日目,念願のウユニ塩湖に到着して最初の夜明け前である.まずは早朝4時から星空観察&朝日鑑賞ツアーに出発だ.早起きしてさあ行こうと思ったが,ウチのKの調子が悪そう,ここまでの疲れが出たのだろうか.まだまだ先は長いこともあり「無理しなくていいよ」とおいていくことにした.
 ロビーに行ってみると,Kと同様にこの朝はお休みという方がいて,参加者は4人だった.それでも車は昨夕と同様4台出動とのこと,なんて贅沢なんだと思いながら車に乗り込む.
 ホテルの外に出た瞬間空を見上げると,星が輝いている.「おおっ〜」,「キャー」と歓声が上げる一同だった.一方でこの日の月齢は21,ちょうど下弦の月の前日あたりということで,右側が欠けた月が高いところに上っている.この月明かりがどれだけ星の観察に影響するのかがポイントである.

ロビーにはなぜか日本風のお飾りが!

朝の爽やかなレストラン
   
 車は連なってホテルを出発,なにしろ雨季でぬかるんでいる時期,単独行動していて万一スタックしたら大変というわけで,いつでもお互いに助けられるように固まって走っている(護送船団方式か).ホテルから30分ほど走って撮影スポットに到着した.相当な寒さを覚悟してきが,思ったほどではなく一安心した.    


ウユニ塩湖の夜明け

 見上げると,南天の星が輝いてる.月明かりが強いため,いわゆる星が降ってきそう… というレベルではないが,それでも南十字座など主だった星は観察できた(はちぶんぎ座,ふうちょう座,カメレオン座,テーブル山座の4つは北半球からは見ることのできない星座).星の撮影もできたのだが,ウユニ名物の”湖面に満天が星が映し出される…”というショットは月明かりのため残念ながら撮れなかった(唯一湖面に映る明けの明星だけは撮れた).

夜明け前の星空(月明かりがあるのでこの辺りが限界)
   

南天の空

星座を当てはめる
   

湖面に映る明けの明星

夜明けを待つ
   
 そうこうしているうちに周囲は徐々に明るくなってくる.いよいよ夜明けだ.ウユニ塩湖は見渡す限り地平線というわけではなく,東側にはアンデスの山々がある.まずは山の少し上の空が白みがかってきた(枕草子における「やうやう白くなりゆく山際…」というやつか?).
 時間とともに空の色もどんどん変わっていき,やがて東の空にオレンジ色の柱が出現,「太陽柱が出ていますね」と高坂先生,まったく自然現象の素晴らしさに息をのむ瞬間である.やがて日の出,太陽は顔を出したと思ったらどんどん登っていく(日没の時もそうだが,日中はあまり太陽の 動きは意識しないが,日の出と日没の時は動きがやたら早いように感じる).一同夢中になってシャッターを切っていた(その合間にはスタッフも交えて”UYUNI”の一文字をやったりして遊んだ).

太陽柱が現れました
   

夜明け!

嬉しくてジャンプ!
   

日の出とともに太陽がどんどん昇る

満足感たっぷり
   

”UYUNI”の人文字

湖面に映る車もイイです
   

塩のホテルの朝食

 日の出後しばらく周辺の景色を楽しんだのちホテルに戻る.部屋に行くとKの体調も回復したようでそのまま朝食へ.ここの朝食もビュッフェスタイルで,卵料理付きだった(いわゆるアメリカンブレックファスト).ウユニ塩湖は近年世界中から観光客が訪れる人気スポットであるが,今回我々が泊まっている塩のホテルは特に日本人に人気があるらしく,宿泊客に占める日本人率は非常に高かった(最近はどこに行っても大勢いる中国人観光客も見かけない 笑).この朝食時に大阪から来たという美人姉妹!と今朝の夜明けは素晴らしかったですねという話をする機会があった(彼女たちは一昨日から泊まっているとのことだが,昨日の朝は見られなかったらしい).
 朝食後は部屋に戻って荷物整理をする.今回我々はこのホテルに三連泊することになっているが,必ずしも同じ部屋に連泊というわけではなく,この日は部屋移動があるかららしい.荷物出し後9時半にロビーに再集合,お昼の塩湖観光に出発である.
     


天空の新選組

 まずは昨日の夕方も見た盛り塩スポットへ.ここは塩湖の入り口に当たる.秋田県の面積にほぼ匹敵する広大なウユニ塩湖だが,どこからでも自由に入っていいというわけではなく,入場可能なポイントが決まっているのだそうだ.盛り塩はよく見ると昨日とは微妙に形が変わっている.聞くところによると,朝の段階で切り出されたり,新たに作られたりするんだとか.ここから切り出された塩は町の工場で加工されることになるらしい.
 その後いよいよ塩湖の内部へ入っていく,広大な塩湖であるが,どこを撮影ポイントにするかは,その日の天候や他の観光客のとのからみもあって難しいそうだ.我々のグループではレジェンドのトシさんが先行してポイントを探してくれているとのことだった.しばらく走ってポイントに到着,ちょっと雲が多かったものの,風もなく夢にまで見た一面鏡張りの素晴らしい光景が見られた(まさに天空の鏡).

入り口の盛り塩ポイント

遊んでいます(^^)v
   
で,私はというとさっそくネタ写の準備,この日のために持ち込んでいた新選組装束(笑)やヘビのフィギュアを出して遊んだのだった(新選組はウケていた.浅黄色の羽織は景色に溶け込みそうだし,隊旗の赤は絶対に映えると思っていた).    

天空の鏡

逃げろ〜!
   

天空の新選組(旗の赤が映える)

右端の方のジャンプが凄い
   

人類の進化

奥のコカ・コーラの遠近感が
   


コルチャニ村にて

 しばらく天空の鏡を堪能したのち,今度は近くのコルチャニ村に繰り出すことになった.先述のようにウユニ塩湖には無尽蔵ともいえる塩があるわけだが,そこで切り出された塩はこの村に運ばれて加工されている.まずはその塩の工場の見学である.日本では工場というと機械がたくさん並ぶ光景を想像するが,ここの塩工場は「こうじょう」というよりも「作業場」という感じだった.塩の乾燥から精製,袋詰めと一人で工程を進めていく様は,昔歴史の授業で出てきた問屋制家内工業の趣である(マニュファクチュア(工場制手工業)の前段階).ここでは塩の販売もやっていて,精製前の粗塩と精製後の細かい塩の二種類があって,どちらも1袋1ボリ(約17円)だった.
 工場見学後はしばし自由時間,この村はウユニ塩湖に最も近い村ということでたくさんの観光客がやって来る.それらの人たちを相手にするお土産物屋もたくさんあるのだった.私とKは近くにあった塩の博物館を見学したりして過ごした.

コルチャニ村

なんかマルサン製の怪獣みたい
   

塩の工場

製作風景

塩の博物館
   

ウユニの町の昼食

 村の観光が終わるとちょうどお昼時,この日はウユニの町に繰り出してのランチとなる(村には外国人観光客向けのレストランはないということらしい).車に分乗して町に向かう.昨日の夕方通った時は何も感じなかったが,コルチャニ村からここに出てくると,このウユニの町が都会に見えてくるから面白い(とりあえず道路も舗装されているし).この日入った入ったのは Sal Negra (黒い塩の意)というレストラン,メニューはスープとチキンパスタだった(麺は完全にソフト麺状態,この辺は仕方ないといえよう).

ウユニの町(コルチャニ村と比べると大都会)
   
私のテーブルはKともう一人の男性参加者,高坂先生だったが全員ビールを注文していた(例のフアリビール).ちなみに我々のすぐ後に別な日本の団体客が来たて注文を始めたのだが,さっき我々が注文した分でビールの在庫が無くなったらしく,係員が急いで外に取りに行ってた(笑).    

フアリビール

何かのスープ

軟すぎるパスタ
   

列車の墓場

 ランチ後は町の郊外にある列車の墓場と呼ばれるスポットへ.ここは元々鉱物資源を太平洋沿岸に運ぶ鉄道の拠点だった場所だそうだが,鉱業の衰退に加えて,ボリビアが1878年から始まった太平洋戦争(20世紀の同名の戦争とは全く別物)に敗れた結果,当時沿岸部に持っていた領土を失い,海に至るこの鉄道の用途が失われてしまった.このため使われなくなった列車はこの場所に放置され,歴史の流れの中で朽ち果ててしまい,このような姿になったとのことである.

列車の墓場
   
一度隣国のチリが車両の購入を持ち掛けたこともあったらしいが,かつての敵国に渡すことをボリビア側が拒否したとのことだった.そんなわけですっかり廃墟と化したこの場所,今ではウユニの町の観光名所になっているのだった.      

カラフルな装飾が施されています

かなり重いです(当たり前です 笑)

はるか太平洋まで続いていた線路
   


デラックスルーム

 列車墓場の見学後一旦ホテルに戻る.帰路ビクーニャの姿を見つけてここでも撮影タイムとなった(この辺の融通の利かせ具合が写真ツアーの魅力だろうか).結局ホテルに着いたのは15時半ごろだった.フロントでカギをもらって部屋に向かう.この日から部屋が変わるのだが,なんと!デラックスルームにグレードアップされていたではないか! 昨日泊まった部屋は床まで完全に塩のまさに塩のホテルの王道だったが,このデラックスルームは床がフローリングでだいぶ寛ぎやすい作りだった(塩の床は昨夜経験したから良しとしよう 笑).

ビクーニャ発見!
   
ちなみにここは新しい宿泊棟らしく,まだ工事が完全には終わっていないようだった(ほんのりと有機溶剤の匂いも).    

デラックスルーム


塩湖の反対側の景色


標高が高いので袋がパンパンです
   


絶景の夕日

 夕方まで休んで,再び夕日ツアーに出発である.この日は昨日とは違うスポットへ,もちろん場所の選定はレジェンドのトシさんだ.30分ほど走って到着した.この日は昨日とは違って風がなかったことや,雲の具合などから一段と素晴らしい絶景だった.(レジェンドも「なんだ!この色は!」と叫んでいたほど).一同夢中になって写真を撮ったのはいうまでもない.途中みずえさんが用意してくれたホットワインも美味しくいただいた.それにしても,この夕陽を見て本当に来てよかったと感動に震えたのだった.
 結局感動のあまり日没過ぎまで佇んでいた一同,名残惜しくも夕食のためホテルに戻る.食事は昨夜と大差がないメニューだった(スープの種類が微妙に変わっていた).夜は昨夜中止になった星空ツアー,その代り明日の朝はゆっくり… の予定だったが,またしても雲が広がってきたために星空ツーは中止に(泣).明日朝再びチャンスを狙うことになったのだった.私とKはレストランで寝酒用のワインを調達して部屋に戻った(この頃には日本から持ってきた緊急用ウィスキーは無くなっていたので).

この色彩が素晴らしいです

みんな思い思いにカメラを構えます
   

雲の様子もイイです

塩の結晶の模様が
   

太陽の反対側

乗ってきた自動車
   

日が暮れました

ハートマーク!

太陽を掴め
   



 

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