ナミブ砂漠はひと口に砂漠といっても一面の砂というわけではなく,荒野の中にいくつもの砂丘が点在する形になっている.これら砂丘にはそれぞれに番号がつけられているのだが,その中でも特に名高いのが,Dune45 と呼ばれる砂丘である(Duneは英語で砂丘の意).グラビアや映像でナミブ砂漠が紹介される時には,必ずこの砂丘が登場する.そう,あの「アプリコット色」とよく表現される,砂漠の中の砂漠,King of 砂漠 ともいえるナミブ砂漠の顔である.我々もついに,この砂漠をじかに肌で感じる時を迎えたのであった.
ナミブ砂漠の砂丘は日の出直後の日向と影のコントラストが美しい.みな盛んにその光景を納めようとカメラのシャッターを切っていた.
これが有名なDune45 です
光と影が素晴らしいです
よく見ると意外に植物が存在することがわかります
強風で砂煙が舞ってます
ちなみにナミブ砂漠と言うとガイドブックなどでのイメージから,一面にアプリコット色の砂漠が広がっているものと思われている向きもあるが,実際には荒野の中にアプリコット色の砂丘が点在しているといった方が実勢に近い.
なので知らないで行った人はちょっと拍子抜けするかもしれないが,目の前にそびえる巨大な砂丘はとても壮観である.ただ,その砂丘も永遠不変のものではなく,強風
によって常にその姿を変え,年月とともにその位置さえ刻一刻と変化するのだという.
さて,一通り撮影すると次は登ってみたくなるのが人情,砂丘には既に多くの観光客が登っていた.我々も砂丘の麓に車を停め,早速登っていくことにしたのだが,せっかくなので新選組装束で登ることにした(笑).この砂丘を背景に写真を撮ればまさに「火星の土方歳三 」である(笑).
しかし麓から見てもよくわからないのだが,実は砂丘の稜線の上は結構風が強い.この強風のゆえに,砂丘は刻々とその姿を変えてゆくのである(観光客が踏み荒らした足跡もこの強風であっという間に旧に復している).
立って登っているうちはよいのだが,バランスを崩して砂の上にへたり込んだりすると,風と共に舞い上げられた砂ぼこりが顔を直撃するのである(たちまち口の中がじゃりじゃりになり,呼吸もままならない).
地面が砂なので歩きにくいのだが,一度転んでしまうと呼吸どころでなくなるので,すぐに立ち上がらなければならない.それでもさすがに頂上まではいけなかったが,砂漠で気勢を挙げる新選組隊士の姿を何枚か撮影することには成功した.
ナミブ砂漠の実相は荒野に点在する砂丘です
砂丘前で記念撮影
砂漠とはいえ所々に樹木も
Dune45に登る人々
Dune45で強風と戦う新選組隊士(笑)
稜線から風下にずれるとだいぶ風が弱い
Dune45の観光を終え,次に我々が向かうのは,干上がった湖と枯れ木が独特の光景を作っているデッドフレイ である.ここはナミブ砂漠の最深部にあたり,ナミビアを扱った観光パンフレットにもよく登場する場所である.その枯れ具合が「ハルマゲドン後の地球 」を彷彿とさせる光景が広がっていた(雨季の後には水が溜まっていることもあるらしい).
しかし一見「死の世界」のように見えるこの地域にも,動植物はきちんと生息しており,葉の部分に多く水分を貯蔵できるようにして蒸散を極力抑えたつくりになっている潅木や,一見枯れ草のように見えるが,水をかけるとたちまち花を開かせる植物が生えている.
動物の世界では,TVでナミブ砂漠が紹介される時によく登場する,逆立ちして霧の中の水分を背中の突起に集め,水分補給を行うことで有名なキリアツメゴミムシダマシ を見ることができた.ちなみにここでも私は新選組装束である(しかしここも多数の観光客が歩いており,特に別のツアーの日本人観光客に見つかった時はちょっと恥ずかしかった 笑).ここでは飢えと乾きに悩まされてへたり込む隊士の動画も撮影してみた(他の観光客に,いったい何事かと思われてしまった 汗).
こうして神秘のナミブ砂漠の景色を堪能した後再び4WD車に乗り込み来た道を引き返したのだった.
ナミブ砂漠最深部デッドフレイ
まさにハルマゲドン後の世界という感じです
キリアツメゴミムシダマシです.彼自身には騙そうという気持ちはないと思います(笑)
蕾に水を浸けると,写真のように急に花開きます
この〜木何の木,気になる気になる〜
木陰で休んで水を飲んでいる新選組隊士でした(笑)
VIDEO
オマケ動画です(笑)