ホテルへ戻り,レストランで昼食をとることになったのだが,どうもお腹の調子が良くない.いつもなら食事のお供にビールを頼むところだが,どうもアルコールを受け付ける体ではないようである.よって今回はソフトドリンクにすることにした.(既にこの頃から,例の炒めニンジンが響いてきたようである).気がつくとKも幾度もトイレに行っているようである.
昼食後,車に乗ってフォール・ドーファンの空港へと向かう.ここから一旦南西部の町・トゥリアーラを経由して,次の目的地・ムルンダヴァへと向かうことになっている.まずはフォール・ドーファンの空港であるが,チェックインを済ませてセキュリティチェックを通るのだが,機械はあるものの係員が誰もいない.地元の人たちが通るたびに金属探知機がピーピーなるのだが,誰も気にする様子はない.まさに鉄砲でもミサイルでも持ち込み放題である(推測するに,例の9.11の同時多発テロの影響で,セキュリティを厳しくしろという某大国の圧力から,とりあえず機械だけは導入したと言う感じだ).
我々もブザーを鳴らしながら通過して登場口で待っていると,ラベさんが「飲み物は何にしますか?」と訊ねてきた(どうやら飲み物付らしい).私はコーラ,Kはスプライトをリクエストしたが,後で配られた飲み物は,日本ではもはや昔ながらの飲食店でしか見ることのできなくなったガラス瓶入りであった(今だったらほとんど500ccのペットボトルで供されるであろう.しかし我々が子供の頃は,ファンタやコカコーラもガラス瓶入りを飲んでいたものである).ガラス瓶から直接コーラやスプライトを飲む行為に,思わず懐かしさを感じたものである.飲み物と一緒に,チーズを挟んだサンドイッチもついてきたが,残念ながら体が受け付けず,結局食べることはできなかった.そうやって飛行機を待っていたのであるが,やはりマダガスカル航空だけあって(?)なかなか来ない.結局かなり遅れての出発となったのであった.
今回我々が乗った便は,一度トゥリアーラに降り立つのだが,高度を下げるに従って,南西部地方特有の半砂漠地帯の光景が広がってきた.乾燥に強い多肉植物の姿がよく目立つ.そして大地は赤茶けている.そんな光景を眺めながら,飛行機は無事トゥリアーラの空港へと降り立った.
ここで一旦乗客は全員降ろされる.我々は「TRANSIT」と書かれたカードを渡され,とりあえず空港の外に出てみることにした.さすがにここは乾燥地帯である.外には乾燥に強い植物が生えている.水分を保ちやすい形状の葉を持つユーフォルビアの仲間の木もあった.私はこのトランジットの時間を使ってトイレに行くことにしたが,公衆トイレは外にあった.そのようなことをしながらトランジットの時間を過ごし,我々はまたムルンダヴァへ向けて旅立ったのであった.
今度はトゥリアーラから北へ向けてのフライトであるが,こちらは先ほどとはまた違い,眼下には水田地帯が広がっている.そう,マダガスカルでは主に米が主食とされており,それゆえに稲作が盛んなのである.上空から見ると,日本でもよく見られるような水田が広がっており,水面に太陽光が反射して光っている.ある意味で懐かしさを覚える光景である.そのような光景を眺めつつ,飛行機は高度を下げ,ムルンダヴァへと降り立ったのであった. |
腹具合が悪くてすっかりのびてしまった私 |
ホテル ル・ドーファンの中庭 |
ムルンダヴァに向かう飛行機(プロペラ機)に乗り込みます
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トランジットのトゥリアーラの空港です |
空港で見かけたユーフォル
ビアの仲間の木です |
ムルンダヴァが近づくと,眼下には水田が広がります |
いよいよムルンダヴァの空港に着陸します |
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