周囲を見渡しているうちに搭乗の案内があり,続々と機内に乗り込み始めた.バンコクからマダガスカルまでの飛行機は週2便,深夜にひっそりと飛んでいる(週1便しかないセイシェルよりはましである).直行便ではなく,途中レユニオン島を経由する.レユニオンはモーリシャスと双子のように語られることもあるフランス領の島である.リゾート地としてはモーリシャスよりもマイナーだが,そのマイナーさが私好みで,いつか行ってみたい場所のひとつである.
マダガスカル航空のB767型機は日系の国際便にあるような,座席ごとのモニターはなく,いたってシンプルなつくりだった.座席に座って出発を待っていると,客室乗務員が殺虫剤を撒き散らしながら通路を歩いていった.考えてみれば,熱帯地方にはマラリアを始め,蚊によって媒介される病気がたくさんある.国際便を介して,これら病原微生物が侵入しては大変であり,蚊などの侵入を未然に防ぐ対策と思われた.
さて,マダガスカル航空011便は,成田と違って運行スケジュールに余裕がありそうなスワンナブーム空港をほぼ定刻に出発した.レユニオン経由で締めて11時間のロングフライトである.マダガスカル到着は朝の7時55分,ここで寝ておかないと厳しい状況になる.睡眠導入剤を内服し気合を入れるのだが,気持ちが高ぶっているのかなかなか寝付けない,機内もバンコクまでの日航機と違って結構込んでいたため,複数の座席を占領して横になることもできない.結局寝たのかどうかはっきりしないうちに,飛行機はレユニオンに着いてしまった. |
シンプルなマダガスカル航空の機内です
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客室乗務員が殺虫剤を撒いていきます
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インド洋とマダガスカル島の境がわかります |
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