あけて6月17日土曜日,いよいよ帰国の日である(まだまだ当地に滞在して休暇と洒落たい我々にとっては,まさに「涙の日(Lacrimosa)」).朝起きて朝食を摂り,部屋で荷物をまとめる.外を見渡すと昨夜からの続きで雨が降っていた.
荷物を下ろしてチェックアウトをすべく,フロントに行くとライブデスクの現地係員の女性が待っていた.この女性は元々音楽関係の仕事で40年ほど前からこの町に住み始め(モーツァルテウム管弦楽団でバイオリンを弾いていたらしい),そのままここでガイドの仕事もするようになったということである.しかも我々の所属する合唱団にかつて在籍していた女性と,深い付き合いをされているらしい.世間というものは結構狭いものである.「何か気になったことはありませんか?」とのことだったので,Kは昨日のこと(ザンクト・セバスチャン教会に行ったらモーツァルトの父親の墓標が無くなっていたこと)について質問していた.この係員の女性の話によると,例のDNA鑑定に際し,墓を掘り返すということで,その行為自体に対し,かなり大きな誹謗中傷があったらしい(まあ,そうだろうな……).恐らくそのような事情も絡んでいるのだろうということであった.そのほか,元々音楽関係の仕事をされていた方ということで,モーツァルトや彼の作品に思いをはせながらいろいろと世間話をしていたのであった. そしていよいよ出発の時間である.我々はスーツケースを車に積んでもらい,自分たちも乗り込んだ.ちなみにドライバーはヴォルフガングさんという名前らしい(名づける時にモーツァルトを意識するかどうかは不明.もっとも,男性の名前としてはポピュラーらしいが).来る時は優雅に列車の旅であったが,帰路は飛行機である.空港までの道はすっかり雨道である(我々が帰る日になっての雨である). |
Mozart2006と描かれたオーストリア航空の飛行機です |
オーストリア航空の国内線の機内です |
ザルツブルグ地方の小さな町が見えます |
オーストリア土産と戯れる我が家のハムスターです |
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