我々はエア・タヒチの小型機に乗り,一路ボラボラ島へ向かった.ボラボラ島へ行く飛行機は当然プロペラ機である.やはりKの顔は引きつっている.
さて,途中モーレア島を経由して,我々はボラボラ空港に降り立った.ところで,ボラボラ島はオテマヌ山のある島を中心として,その周辺を現地語で「モツ」と呼ばれる珊瑚礁性の小島がいくつも取り囲んでいるという構成で成り立っている島である.そしてボラボラ空港はこれらの「モツ」のうちのひとつに立っており,ホテル(あるいは本島)に行くには船に乗らなければならない.もちろん我々もホテルからの送迎ボートに乗ることとなった.
送迎ボートからは本島に聳え立つオテマヌ山が良く見える.切り立った崖の様相が男性的だ.もしかしたらここでロッククライミングに挑戦する人もいるのかもしれない.そのようなことを考えているうちに船はボラボラ・ラグーン・リゾートの桟橋へ着いた.
ホテルのロビーに入ると,まずはウェルカムドリンクのサービスを受ける.飲み物は椰子の殻に入ったそのままの状態で供されるココナッツジュースである.漫画やグラビアなどではよく見かけるが,実際に手にとって飲むのは初めてである.それまでは漫画などでしか見たことがなかったので,形態そのものには大変感動したのだが,味の方はというと,特にほっぺが落ちるという代物ではなく,特にKは「なんか青臭い」というような感想をもらしていた.そしてホテルの日本人スタッフ(ひとみさんという女性だった)による説明を受け,個室へと案内される. |
今回の宿泊地であるボラボラ・ラグーン・リゾートの看板です |
ボラボラ島のシンボル,オテマヌ山です(ガイドブックには必ず載る山です) |
ココナッツジュース.椰子の実から直接飲むスタイルです |
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せっかくのタヒチだからと,我々は水上コテージに泊まるプランをあらかじめ予約してあるので,通されたのは数ある水上コテージの中のひとつである.なんとシャンパンのサービスまであった.茅葺屋根のようなコテージに,落ち着いた内装である.そして何よりも忘れてならないのが,スライドできるガラステーブルである.これはガラステーブルをスライドすると,部屋にいながらにして床下のラグーンにいる魚に餌付けができるという代物である.しかしこの日はもう遅かったので,餌付けをしたりするのは次の日にすることにした.
そして我々はシャワーを浴び,夕食をとりにレストランへと向かった.パンの実のスープと「ロブスターのラビオリ」(ホワイトソースがかかった海老餃子のようなメニューであった)をとり,ワインを飲んだ.ジュール・ベルヌの「海底二万マイル」やTVアニメの「ふしぎの島のフローネ」にも登場し,ガイドブックでも見かける「パンの実」を一度食べてみたいと思っていたが,スープに加工された形とはいえ,とりあえず食べることはできた.しかし原形に近い形で(現地の人はこの実を蒸し焼きにして,主食の一つとして食べているらしい.芋のような食感だそうだ)食べることは,今回の旅行中は残念ながらできなかった.(2006年現在,未だにこの夢は実現していない)そしてその夜は,出発前夜当直だったこともあり,早く寝ることにした. |
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タヒチ名物(?)水上コテージ群の向こうにオテマヌ山が見える
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これが水面が覗けるスライド式ガラステーブルです
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水上コテージの中.ベッドや机の他シャワー,トイレも完備です
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