次の目的地は,双子椰子の原産地として知られるキュリューズ島である.まずはこの島に上陸し,先に下りている人々のように海で泳ごうかと思ったのだが,船からボートで数人ずつ上陸するという手間のかかる方法をとらざるを得ないために,時間がかかってしまって,結局降りたらすぐ昼食の時間となってしまった.
ここの昼食はバーベキューである.そのための設備も用意されていて,肉が焼かれ,好みで野菜とパンを各自で添えて食べるようになっている.料理は旨いが,やはり屋外ゆえ,ここでも我々は蝿に悩まされるのである.常に蝿との闘いである.他に彼らの食糧もここにはなさそうなので,余計に料理にまとわり着くのであろう.ああ,○ポナがほしい・・・.
食後はガイドの案内で,キュリューズ島の散策である.ここは双子椰子の原産地として知られている以外にも,いくつか見所があるようだが,水中造形センター刊のガイドブックによると,ここはかつてハンセン病患者の隔離島として用いられていたらしい.途中に(ガイドの説明がうまく聞き取れなかったので,もしかしたら違うのかもしれないが)恐らく彼らが使っていたと思われる住居(もしかして入院施設か?)の跡が残されていた.
しばらく歩いていくと,マングローブが現れた.我々はここの遊歩道を歩いていくのである.今はちょうど干潮時で,干上がった泥地にマングローブの気根がたくさん突き出ている.そして沢山の巻貝が転がっていた.巣穴に蟹が潜んでいるのも見える.マングローブを見ると,いつも「ああ、南の島に来たなあ・・・」という感慨にふけることができてよい.Kもたまたま近くにいた例のイタリア人のおっさんに,このマングローブの姿についていろいろ話しかけていたが,やはり意思の疎通ははかれないでいたようだ.
マングローブを抜けて高台に出る.ここから下を見下ろすと,眼下に広がる海が,石でできた橋か防潮堤のようなもので仕切られているのが見えた.この防潮堤のようなものから手前が,ちょうどせき止められたようになっていて,波もない静かな潮溜まりのようになっていたのである.この海の中に何かいるのか,のぞいてみたかったが,残念ながらこの海に行く時間はなかった.
そしてここにもまた,亀がいるのである.我々が高台へ登り,それから浜辺へと降りていくと,浜辺を亀が闊歩しているのである.浜辺の亀といっても,別にウミガメではない.アルダブラゾウガメである.ちなみにアルダブラゾウガメは,別に海に好んで入ったりはしない.(たまに水浴はするのかもしれないが)浜辺近くの広場で悠々と草を食んだりしているのである.よって,セイシェルに行けば,アルダブラゾウガメを見たいと思えば観光客が行きそうなところには大抵いるのである(もっとも,彼らはほとんどが飼育下の個体であるが).
そしてキュリューズ島に別れを告げ,最後の目的地,サンピエール島である.といってもこの島に上陸するわけではなく,周辺の海域でシュノーケリングをするのである.船から直接海(海底に足が届かない深い場所)へ入ってのシュノーケリングは,タヒチで一度経験しているが,実際にやったのはKだけで,私は海に入れなかった.サンピエール島の沖合いの,シュノーケリングスポットで船を停め,海へ入る準備である.しかし恐ろしいことに,水深2m以上の場所なのに,みんなライフジャケットなしで,悠々と飛び込んでゆくではないか. |
クーザン島を後にします |
キュリューズ島に向かう船内にて.例のイタリアおじさんに撮ってもらったひとコマです |
キュリューズ島上陸後,ガイドの説明を聞きながらひたすら歩きます |
キュリューズ島のマングローブ.ちょうど干潮の時間でした |
キュリューズ島の休憩地点にて.歩き通しでへばっています |
ここから小さなボートに乗って船に帰ります(ピストン輸送) |
サン・ピエール島.付近はシュノーケリングスポットです |
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