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 SINCE 2011年9月25日
       

セイシェル旅行記(1)


1.セイシェル諸島との出会い

 インド洋に浮かぶリゾートの島であるセイシェル諸島の存在を知ったのは意外に古い.私が高校生ぐらいの時にたまたまラジオか何かで聴いた松田聖子さんの「セイシェルの夕陽」という曲がきっかけである.内容は夕陽がきれいで,わらの屋根のバンガローがあり,紅茶を飲みながら手紙を書くというようなものである(後になって解ったのだが,実はこの曲にはセイシェルのエッセンスが凝集されている.美しい夕陽,バンガローで構成されるリゾートホテル,お土産にには紅茶と切手が有名とセイシェルを簡潔に紹介する内容になっている).ただこの時分は海外旅行など夢のまた夢であり(なにせ20年前だ),それがどこにあるのかまでは調べることはなかった.おそらくグァムやサイパンの近くにでもあるのだろうといった程度の認識だったと思われる.
 その後しばらくは存在すら忘れていたのだが,ちょうどソマリアで内乱が起こった時に,世界地図でソマリアのあたりを調べていると,ふとセイシェルの名前を見つけたのだった.そこはマダガスカル島の北東ほぼ赤道直下の諸島であった.「ああ,ここにセイシェルがあったのか」と感傷に浸ったが,この時もまだ自分が出かけることは考えていなかった.セイシェルへの旅行が現実味を帯びてきたのは21世紀に入ってからのことである.
 


2.セイシェル旅行が決定するまで

 今の職業についてからしばしば海外旅行に出かけるようになった.1999年のノルウェー旅行に始まり,2001年にはニューカレドニアに行った.この旅行で私とKはビーチリゾートにハマッてしまい,翌2002年にもビーチリゾートに行くことになった.結局この時は有名な楽園タヒチになったのだが,この時に候補のひとつとしてセイシェルも挙がったのである.2003年には夢にまで見た憧れの地スバールバル諸島行きを決行した.
 実は数年来の夢であったスバールバルに行った後は気合が抜けてしまい,2004年の旅行についてはしばらく何も考えられない状態であった.しかし2004年の1月になんとなくグァムに行ってしまい(前年一度も海水浴に行かなかった反動である.仙台発3泊4日であった),ここで再びビーチリゾートに火がつき2004年夏もビーチリゾートにしようと決定したのであった.
 さて候補地であるが,我々がこれまでに行ったリゾートは南太平洋のニューカレドニア,タヒチそれに2004年1月にちょっと行ったグァム(ミクロネシア)である.行き先としては南太平洋リゾートでまだ行っていないフィジー,バヌアツ(エロマンガ島がある),それにちょっと意味合いが異なるがニューギニア,まだ行っていないインド洋リゾートが挙げられた.南太平洋は過去2回行っているため,今回はインド洋にしようということはすんなりと決まった.インド洋リゾートにはモルジブ,セイシェル,モーリシャスなどがある.モルジブは日本でもかなりメジャーなリゾート地で,日本人観光客も多いところである.前年スバールバルで全く日本人(というか東洋人)に会わない旅行を経験した我々は,せっかくだから今年も日本語を聞く機会の少なそうな所にしようとモルジブはボツとした.残るのはセイシェルとモーリシャス(その他レユニオンやコモロ諸島など更にマイナーなところもあるが今回は却下した)である.「セイシェルの夕陽」という青春の思い出のある私は文句なしにセイシェルを希望した.一方のKはなんとなくモーリシャスも惹かれると言っていたが,モーリシャスは緯度が比較的高く,北半球の盛夏にはもしかしたら肌寒いかもしれないということで結局セイシェルに決まったのである.
 


3.セイシェルのどの島に行くか

 セイシェル行きが決定すると次に決めるべきはどのような滞在にするかである.セイシェルはひとつの島ではなく,セイシェル諸島という名の通りたくさんの島々からなっている.このため一口にセイシェルに行くといってもどの島に行くかによって趣が違ってくるはずである.幸いスバールバルと違ってセイシェルについては少数ながらも日本
 
語のガイドブック(ダイアモンド社 地球の歩き方C09 マダガスカル/モーリシャス/セイシェル,水中造形センター 世界のリゾート6 セイシェル)が存在する.これらのガイドブックと,インターネット上のセイシェルに旅行した人たちの体験から我々がつかんだ概要は以下のようなものであった.

 1.セイシェル諸島はヨーロッパ人が多く行くリゾート地である.
 2.中心となる島はマヘ島である.
 3.プララン島にはアンス・ラジオというとても美しいビーチがあるらしい.
 4.プララン島の中央に国立公園があって,
  そこには女性の下半身そっくりな椰子(双子椰子)があるらしい.
 5.バード島というヒッチコックの「鳥」のモデルとなった,
  鳥がたくさんいる小さな島があるらしい.
 6.バード島には200歳を超えるゾウガメがいるらしい.
 7.カレー料理が旨いらしい.


 様々な情報からわれわれは,バード島にはぜひ行ってみたいと考えた.またプララン島の双子椰子やアンスラジオも是非見たいということになった.休暇に取れるのはせいぜい1週間であることを考慮すると,今回の旅行はバード島とプララン島の2島に滞在する形にすることにした.
 さて,次なる問題は旅行会社をどこにするかということである.昨年はスバールバルということで北欧に強いフィンツアーにしたが,今回はセイシェルに強いということでグロリアツーリストに頼むことにした(大手旅行会社のパンフレットも見てみたのだが,ほとんどマヘ島とプララン島にのみ滞在するものであった).グロリアツーリストのホームページからアクセスして資料を請求すると,数日してパンフレット類が送られてきた.さすがにセイシェルに強いというだけあってマヘ島,プララン島のみならずバード島,ラディーグ島,デニス島など多くの島に滞在するプランが用意されていた.その中からバード島とプララン島に滞在するプランを作ってもらったのである.
 日本からセイシェルへのルートはシンガポールで乗り換えるパターンが便利というが,日本からシンガポールへは毎日数多くの便があるものの,シンガポールからセイシェルへはセイシェル航空が週に1便のみの運航である(万一乗りそびれたら1週間待たなくてはならない).しかもシンガポール発が水曜の深夜(木曜の未明?),セイシェル発が火曜の夜という休暇をとるには中途半端な曜日になっているのであった(土曜出発だと平日5日に両端の土日をくっつけて9日間の休みが取れる).
 結局旅行日程は6月30日から7月7日の8日間とした.理由は現地の天気が良く,なおかつ旅行代金の安い時期という(われわれの旅行はいつもそうであるが)基準からであった.
 


4.旅行日程


月日  旅程  宿泊
 6月30日(水)  成田 − セイシェル  ホテル・コーラルストランド
 7月 1日(木)  マヘ島 − バード島  バードアイランドロッジ
 7月 2日(金)  バード島滞在  バードアイランドロッジ
 7月 3日(土)  バード島 − プララン島  ホテル・ラルシペール
 7月 4日(日)  プララン島滞在  ホテル・ラルシペール
 7月 5日(月)  プララン島滞在  ホテル・ラルシペール
 7月 6日(火)  プララン島 − シンガポール  機中泊
 7月 7日(水)  シンガポール − 久慈市  帰宅



 

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