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ニューカレドニア旅行記(4)


6.2001年11月13日(火)

 前日の日暮れから雲が広がってきたため天気が心配されたが,朝から快晴であった.気温も昨日よりずっと高く,汗がにじんでくる.ピッシンヌ・ナチュレルはホテルを出て,橋の手前から左に川のような海沿いに15分ほど歩いたところにあるらしい.海であるから当然干満があり,満潮時には徒歩で行くのは困難である.この日の干潮は11時ということなので,10時ごろにゆっくりと出かけることにした.
 川のような海沿いを歩いていくのだが,周囲はジャングルであり,特に標識が建っているわけではないので次第に不安になってくる.しかし前方にフランス人らしき観光客(ニューカレドニアではほぼ例外なく白人=フランス人,アジア人=日本人である.世界中どこにでもいるアメリカ人観光客もここにはいない.従って飛び交う言語はフランス語と日本語である)の一団がいたためついて行くことにする.干潮のため水位が下がっており,川のようになっている部分は地面が見えている.所々に小さな蟹の巣穴があり,時折蟹(片方のはさみが異様に大きい,‘シオマネキ‘の一種と思われる)が這い出していた.
 15分ほど歩くと開けたところに出た.ここがピッシンヌ・ナチュレルである.既に多くの観光客(とはいってもたかが知れているが)が遊んでいる.ほぼ例外なくスノーケリングの格好をしているところからも,魚がいっぱいいることがわかる.我々も早速入っていく.ガイドブックには水温が低いので注意と書いてあったが,この日はそんなことはなく気持ちいい温度であった.海をのぞくとカラフルな魚が所狭しと泳いでいる.面白いのでちょっかいを出したら一匹の魚にかまれてしまった.干潮の時間帯で,海岸線がかなり後退しているため海辺には日陰が無く,直射日光が肌に焼き付いてくる.一応日焼け止めを塗っていたのだが,あまり効果がないらしい.日焼けを食い止めるためには海に入るか,タオルを体に巻くしかないようだ.あまりの暑さに持ってきたミネラルウォーターを口に含む.周りには店などは無いが,もしここでアイスクリームなどを売ったらすごく儲かるのではないかとも思った.



ピッシンヌ・ナチュレルへは干上がった干潟を歩いていきます.まるで川底を歩いている気分です.

ピッシンヌ・ナチュレル.海ではありますが周囲との交通が少ないためか水は結構冷たいです.


 しばらく遊んで疲れてきたのでホテルに戻ることにした.今日の夕方にはこの島を離れることになっているので,チェックアウトもしなくてはならない(さすがにリゾートホテルだけあり,チェックアウト後もホテルの施設は自由に使えるとの事であった).チェックアウト後昼食を摂った.出発は夕方5時とのことでまだまだ時間がある.午後はゆっくりホテルのプールとオロ湾で過ごすことにした.
 我々はホテルのプールでのんびりと泳いだり,ホテルのバーでビールを飲んだりして出発までの時間を過ごした.プールサイドでは互いにビデオカメラを回しながらはしゃいでいるカップルがいた.恐らく新婚旅行で来たのであろう.
 そうこうしているうちに出発の時間である.送迎の車に乗って空港に向かう.河童橋のような橋ともこれでお別れである.いかにも「南の島」といった風情の砂利道を通ってイル・デ・パン空港へと向かう.空港の建物のそばで待機していると,なぜか遠くの方で火の手があがっている.野火か!?それとも焼き畑農業でもやっているのか.遠くの森か原野の辺りが燃えているのである.Kは前に飛んだ飛行機があの近辺に墜落してあの辺一帯が炎上しているのではないかと不安にかられていた.(その割には周辺にいた人たちは冷静にふるまっていたが)しかしもちろんそんなことはなく,みんな普通に搭乗手続きを済ませ,みんな普通に小型機に乗り,我々の乗ったエア・カレドニア機は普通にマジェンタ空港へと向かっていったのである.


ホテルのプールでくつろぐK



徐々に日焼けがひどくなってきています.

南の島の休日は寝るのが一番.


 我々の乗った飛行機は何事もなくヌメアへと着いた.送迎の車でホテルに向かう.最初にも立ち寄ったル・メリディアン・ヌメアである.今夜からはいよいよここでの宿泊である.実際にはここに着いたのは夕方だったので,後はシャワーと夕食ぐらいである.さて、このホテルにはいくつかレストランがあるが,この日は「将軍」(安易なネーミングだ)という日本料理店に入った.寿司や鉄板焼きも食べられるらしいのだが,我々が通されたのは普通のテーブル席であった.日本料理店のメニューとして標準的なものが並ぶ中,天ぷら定食を選び,ビールを飲んだ.天ぷらの具材の中にバナナ(甘くない主食用のもの)が入っているのが南の島らしい.そして(海外の料理の常として)ボリュームが多い.味もなかなかであった.
 ホテルの部屋の内装は落ち着いた雰囲気である.イル・デ・パンのホテルとは異なり,どちらかといえば都会的である.いずれにしても快適であることは間違いない.いよいよ明日はヌメアの街へと繰り出す日だ.明日に備えて寝ることにした.


 

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