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第3回パラオ旅行記(5)


2012年1月30日(月)


ネイチャーアイランド

 一夜明けて1月30日となった.この日は朝からバベルダオブ島南部にあるネイチャーアイランドを訪問するツアーへ参加する予定である.パラオ最大の島で首都マルキョクのあるバベルダオブ島は観光客にはイマイチ地味な存在だ.北部にあるガラスマオの滝はそれなりに知られているが,その他は訪れる人も少なく,ロックアイランドの賑わいとは比較にならない.とはいえ,決して見どころがないわけではなく,この日訪問するネイチャーアイランドは野性味あふれるスポットを訪れるツアーである.
 自然を歩くツアーということで,昨日と同様朝食はしっかりと摂って準備をした.8時半に係員が迎えにて専用車で出発となる.向かった先は初日から何度となく通っているKBブリッジ,ここのたもとに今日のツアーを主催しているディスカバリーツアーズのアイライ事務所がある.ここはコロール島にあるホテル,パラオ・プランテーション・リゾートの系列のツアー会社である.プランテーションリゾートはコロール島の市街地から徒歩圏内でありながら静かなリゾートホテルで,自分もいつかは泊ってみたいなと思うホテルだ.
 事務所で受け付けとトイレを済ませて,さっそくボートに乗り込む.この日の参加者は我々だけ,貸し切りツアーであった(笑).

PPRの朝

ディスカバリーツアーズのオフィス

さっそく出発!


ジャングルの探検

 桟橋を出発したボートをKBブリッジを背にして南へと進んでいく.パラオは人間が居住している一部地域以外はひたすらジャングルに覆われた島ばかりである.桟橋を出て数分もすると周囲はあっという間にジャングル地帯となった.
 しばらくは海岸沿いに南下していたが,やがて島の切れ目のような(一応海峡といっていいのか)水道に入り,一気に探検隊ムードになる.細い水道をボートは進み,やがて最初の上陸ポイントとなった.
 ボートを降りて数分歩き,ジャングルの中の洞窟にたどり着く.入口はさほどの大きさを感じないが中は意外に広かった(天井を小さなコウモリが飛び交っていた).ここは大戦中日本軍の製塩所があった場所である.当時製塩に使われていた設備がそのまま残されていて興味深かった(小銃弾の薬きょうも転がっていた).
 洞窟を後にして来た道を引き返し再びボートに乗り込む.狭い水道をさらに進んで行った先に,日本海軍の飛行機が沈んでいるスポットがあった.水がやや濁って入るものの,水深が極めて浅いために機体の形が明瞭に残っていた(機種不明だがおそらくは水上機であろう).そこからさらに進んだ先には大戦中に海軍の水上機格納庫として使われていた巨大な洞窟があった.案外さっきの飛行機は元々ここに収納されていたものかもしれない.洞窟入り口付近には朽ち果てた航空エンジンの姿も見られた.
 その後はさらにネイチャーアイランドの奥深くへ入っていく.このあたりの海岸には古代のパラオ人が書き残したといわれる壁画やこの周辺では珍しい白亜の岸壁なども見られた.
 そうこうしているうちに上陸して再びジャングル歩きとなる.やがて円形の巨大が石が姿を現した.どうみても天然石とは思えないこの巨石,実はストーンマネーなんである.パラオとグアムの中間地点にヤップ島があって,ここはストーンマネーの存在で有名なのだが,実はヤップ島のストーンマネーはここパラオから切り出されたものだという.これだけ大きいと実際に流通する貨幣として役に立つのか疑問であるが,実際に当地では今でも現役で使われることがあるらしい(真ん中の穴に棒をさして持ち運ぶらしい).

パラオ名物,マッシュルーム型の島

徐々に探検隊モードに

狭い水道を通る

この洞窟が製塩所

製塩所内部
 

洞窟の天井

飛行機が沈んでいる

航空エンジン
 

水上機の格納庫跡

白亜の岸壁

壁画です
 

ストーンマネー

ネイチャーアイランドリゾート

ここでランチとなります
 


ネイチャーアイランド・リゾート

 ストーンマネーの見学を終えて来た道を戻りボートへ.そろそろお昼時ということで,ネイチャーアイランドの南端にあるホテル,ゲリルネイチャーアイランドリゾートに向かった.ここは何もないことを売りにできるほど,静かに南国を堪能できるホテルである(温水シャワーなどの設備はある).今回宿泊することはなかったが,機会があれば泊まってみたいなと思った.
 さて,この日のランチはパラワンランチ(パラオ風ランチの意か?),メニューはというとチキングリルと焼いたタロイモ,焼きおにぎりにとそうめん,さらにはバナナの葉っぱで焼いたお魚が丸ごとだった(笑).野性味たっぷりであるが,味付けが日本人の味覚に合うので美味であった.
 昼食後はしばらく寛ぎタイム,ふとみると一匹の犬が周辺で走り回っていた(このホテルの犬なんだろうか).

パラワンランチ

バナナの葉で焼いた魚
 

パラオのパワースポット

100年を超える古木

ヤシの実ジュースを頂く
 


パラオのパワースポット

 しばしの休息の後,ホテルからさほど遠くない場所にあるこの島のパワースポット(と呼ばれている?)を訪問する.これは樹齢100年以上の巨木のことで,うっそうとしたジャングルの中でひときわ大きい,天に上るようなその雰囲気は確かにパワースポットにふさわしいと感じた(パラオ版縄文杉といった感じか).
 パワースポット探索後は再びホテルに戻って休憩,今度はヤシの実ジュースが提供された.
 こうしてネイチャーアイランドの探検を謳歌して街に戻る時間となる.ボートに乗り込んで出発!と思ったら,なにやら黒い物体が船に向かってくるではないか.見たら,なんと!先ほどの犬である.どうやらボートに乗せてくれということらしい.結局乗せて町まで行くことになった(笑).
 帰りはオフィスまで直行である.20分ほどでKBブリッジが見えてきた.到着後は車でホテルへ,その後はホテルのプールやビーチでパラオ最後の休日を堪能したのだった.夕食はコロール市内の居酒屋「夢」へ.南国特有の白身の刺身をパラオレモン入りの醤油でいただいた(もちろんお酒も 笑).
 パラオから日本に戻る飛行機は深夜出発が基本である(これは日本から飛んできた機体がそのまま引き返すという運行形態をとっているためだろう).今回のデルタ航空便の出発はなんと朝4時半! 中途半端に眠って寝過すと悲惨なので頑張って起きていた.午前2時に送迎車に乗って空港へ,チェックインを済ませた後,2日目のセスナ遊覧飛行で受付をした建物に案内された(ここがビジネスラウンジを兼ねているらしい).やがて出発の時間となり我々は機上の人になった.


犬が泳いでくる!

偉そうです(笑)

最後までこの位置にいました

パラオの刺身
 
     完 (明日からまた日常の世界)   

 帰国後写真をPCに取り込もうと液晶画面の壊れたデジカメからメディアを取り出そうとしたら… なんと!メディアがないことに気付いた.どうやらカヤンゲルの日の夕方に一度取り出した際に紛失した模様.ホテルに問い合わせたのだが見つからないとの返答,せっかく運よく訪問できたカヤンゲルの写真がほぼ全滅という悲劇に見舞われたのだった ((+_+)) 
 
     



 

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