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小笠原旅行記(5)


2020年9月16日(水)


28.最後の朝食

 9月17日いよいよ父島を去る日がやってきた(3泊なのでとても短く感じる 泣).この日はフェリーが出発する午後3時まで完全フリーである.ツアー参加の予定もないので朝食はやや遅めに設定していた.父島最後の朝食は和食だが,一昨日とは趣が異なるメニューにだった(お刺身があるなど,ちょっとお酒が欲しくなる感じ 笑).

また趣の違った和朝食
 
 食事後はホテルの前の扇浦海岸を散策する.砂浜のあちこちにカニの穴があった(昼間なのでカニの姿はなし).また偶然打ち上げられたっぽいイカの姿も・・.一方で海岸の最北部には大戦中に造られたトーチカの遺構があって,戦史マニアの琴線に触れたのは言うまでもない(銃眼と思しき穴から覗くと壺のような人工物も).実際にこの地に上陸戦が行われることはあかったものの,やはり軍としては最前線の島という認識だったことがわかるのだった.  

静かな扇浦海岸

海岸北部に何かあります

トーチカのよう
 

トーチカ内部

打ち上げられたイカ

浜辺のヒルガオ
 


29.小笠原海洋センター

 海岸散策の後は再び部屋で寛ぎ,10時前にチェックアウトする.不要な荷物はフェリー出発時に埠頭に届けてくれるとのことなので,貴重品以外はすべて預けることにした.その後ホテルの車に乗って市街地まで送ってもらう.島内どこでもOKとのことだったので,大村地区南東部の小笠原海洋センターにお願いした.
 海洋センターは小笠原諸島の海洋生物の研究・保護を行っているところで,特にウミガメが充実している施設である.時間があればぜひ行きたいと思っていた場所だ.予備知識がないと水族館みたいな大きな施設をイメージするが,入り口から見るとかなりこじんまりした施設に見える.ただ中に入るとウミガメの水槽がたくさんあって思いのほか広かった(生まれた時期別に水槽で飼育されている).時間帯によってはウミガメ教室も開催され,ウミガメを抱いて記念写真なんているオプションもあるらしい(他の観光客がやっていた).

小笠原海洋センター

水槽がたくさん
 

甲羅を治療中の個体

アカウミガメの水槽

こちらは幼体
 


30.大村の散策

 海洋センターを後にして大村の中心部に向かう.目の前に停泊しているおがさわら丸が見えるのだが,ぐるっと港を回り込んでいかなければたどり着けないのが辛いところだ.その二見港の最北部にある奥村運動場のそばには平和の鐘があった(大戦で亡くなった方への慰霊の鐘でしょう).またその少し西にはとびうお日時計と呼ばれるモニュメントがある.時間がわかるかなと思って観察したが,ちょうど空が曇っていてよくわからなかった(笑).
 その後は父島唯一の医療機関である診療所の外観を見学して,水産センターに向かう.ここは小笠原の水産業の支援,研究等を行う施設だが,小さな水族館が併設されていて無料で見学することができるのだった.
   

平和の鐘

とびうお日時計

小笠原村診療所
   


31.海遊のタンメン

 ここの見学を終えたところでちょうど12時すぎ,大村の中心部に入る.ランチにしようと向かったのは初日の散策で気になっていた中華料理屋「海遊」さんだ.同じことを考えている観光客が多いらしく,少し待ち時間があったものの,後は出航を待つばかりなので全く問題にはならなかった.この日は名物のタンメンをいただいたが,あっさりした感じで美味しかった(餃子とビールもセット).    

名物タンメン

海遊さん
   


32.乗船

 ランチ後はフェリーターミナルに移動,さっさと乗船受付を済ませてホテルから荷物の到着を待つ.外に出てみたら雨がけっこう勢いよく降ってきた.熱帯地域のスコールの趣だ.思えば今回の旅行で初めて遭遇した雨である(日頃の行いが良いので観光中は雨なんか降るはずないと確信している 笑).
 降ったとはいえ,そこは熱帯のスコール,短時間で止み徐々に日差しが出てきた.雨が止むのを待っていたかのようにホテルの車が到着,荷物を受け取る我々であった.その後は乗船の時間,最初に乗船できるのが特等室の特権,他の乗客をしり目に乗り込むのはちょっとセレブな気分である(笑).部屋は往路と同じ701号室だった.
   

父島のターミナル

スコールが

乗船券
   


33.いってきます!

 出港時間が近づいたのでデッキに出てみると桟橋で大勢の方々(島民の方や引き続き滞在する観光客ら)が手を振っている.我々が宿泊したホテルホライズンの従業員の方やオガツアーの小笠原さんの姿もあった.みんな口々に「行ってらっしゃい!」と手を振っている.「さようなら」ではなく「いってらっしゃい」というところがポイントだ.本土へ出かける島民はもちろん,観光客に対しても「また来てね」という気持ちを強く感じたのだった.
 そして15時に出港,おがさわら丸は桟橋を離れていく.すると周辺では島のクルーズ船観光の方々の船がたくさん並走している.これが父島名物のお見送り,けっこう感動する瞬間だ.思えば今年はコロナ禍で海外旅行が封印されたことから決まった小笠原旅行であった.休日の関係等で父島のみの滞在だったが,次は母島も行ってみたいなと思った.そうこうしているうちに船は二見港を出て外海に出ていた.
 帰路は往路よりも少しは揺れがあったものの,気になる程度ではなく快適な航海となった(ちなみにこの1週間後の復路が台風12号の影響で大荒れだったもよう).翌9月18日午後3時に東京竹芝桟橋に到着,そのまま帰宅の途についたのである.
   

特等専用デッキ(手前)と一般デッキ(奥)の密度の違いが…

地元の人たちがお見送りです


島のクルーズ船が並走してお見送りです
   



 

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