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小笠原旅行記(4)


2020年9月16日(水)


21.2回目の朝

 小笠原の海を堪能した翌日,9月16日は父島を陸から観光する一日である.旅行になると体内時計が早まるのか早起きになる我々だ.身支度をして朝食会場へ,この日は洋食だった(ワンプレートにパン,サラダ,ヨーグルト,スープ等すべてがこじんまりと乗っている).昨日に引き続き昼食用のお弁当を受け取る.この日はトレッキングということで,食べやすいようにおにぎり弁当になっていた(ウチのKは納豆巻が出てきたらどうしようと真剣に恐れていた 笑).

洋朝食のプレート
 


22.父島トレッキングに出発

 8時40分に一昨日のナイトツアーでお世話になったオガツアーの小笠原さんがロビーに迎えに来た(ナイトツアーのときに,「明後日はうちの社員がお迎えに上がります」と言ってたが,オガツアーには小笠原さん以外の社員はいない模様 笑).車に乗り込んで一昨日最後に寄った小港海岸の駐車場に向かう.ここでこの日ともに参加するほかの参加者と合流だ.比較的若いご夫婦だったが,小港海岸傍に建つホテル「くつろぎの宿 てつや」に宿泊とのこと.こじんまりとして秘境感満天のホテルのようで,今度はそっちに泊まってみたいねなどと話していた.

小港海岸近くの公園
 
 全員集合した後,駐車場近くの東屋に移動してこの日のツアー概要を確認する.ガイドさんの説明版によるとここ小港海岸からハートロック(のてっぺんの断崖)まで往復10キロ,途中何か所かポイントがあるようだ(個人的にはわらび谷が気になる).また往路と復路で異なるルートを歩くこと,かなり暑いので水分は多めに摂取すること等の説明があった(アップダウンのあるトレッキングということで観音寺城や小谷城などの中世城郭の山歩きをイメージした).その後準備体操,トイレを済ませて(この先全行程トイレはなく,万一の場合は人知れず処理するしかない 笑),さあ出発である.
 


23.植物観察

 まずは川沿いの小道を進み,そこから遊歩道に曲がっていく.遊歩道の入り口には足回りを洗う設備があった.これは自然公園内に外部の種子などを持ち込ませないためのものだ.またそれと一緒に登山者届ならぬ,登山届ストーンボックスがあった.こちらは目的地別に登山者の身分別(島民、ガイド、旅行者、行政関係等)に決められた色の石を入れるシステムである.我々は旅行者の色である白い石を「ちひろ岩」(ハートロックの正式名)のボックスに入れた.
 ここからは徐々に登り道となる.ガイドさんによると,この前半の行程が結構キツイとのこと.なのでゆっくりと周囲の植物などを観察しながら歩いていくことに.小笠原は動植物両面で固有種が多いことで有名だが,一方で外来種による脅威にさらされている.この日も固有種とともに外来種の姿も多く見られた.

ここで靴の底を洗う

ストーンボックス
 

テリハハマボウ

リュウゼツラン

マルハチ
 


24.わらび谷

 約1時間ほどでわらび谷に到着.その名の通りわらびが一面に生い茂っているところだ(もちろん成長しきっているので食べられない 笑).
 そこからさらに登っていく.途中タコノキの根が露出しているところがあったので中に入ってみるのはお約束である.また付近の枯れ木には白いキノコの姿が… 実はこれ一昨日のナイトツアーで見た光るキノコ(グリーンペペ),この登山道は湿気があるためこの時期良く生えているのだとか.

わらび谷
 
ただし夜間にこの登山道に来るのは非常に危険なので,ここで実際に光る姿を見ることは困難である.  

展望の良いところ

ここにもグリーンペペが

タコノキの根
 


25.衝立山

 そうこうしているうちに衝立山に到着,ここが全行程の最高地点になる.とはいえ木々に囲まれているため展望は全くないのだった(苦笑).ここからはひたすら森の中を進んでいく感じになる.ちなみに父島は大戦中日本軍によって要塞化されていたことから,特に山の上など高いところにはその遺構が残っている.退避壕と思われる洞穴や通信基地だった建物、トラックの残骸などがあった(当時使われていた瓶や食器の残骸などもある).
 で,この辺りからウチのKの疲労度がハンパないようでちょっと具合悪そう・・.果たしてゴールまで行けるのか不安になってきた.結局ガイドさんと相談した結果,この先のハートロックが見える展望所まで行き,そこで休んでいることに決定した(置き去りにして自分だけ先に進むのは気が引けたので私も残留 笑).

コース最高地点

戦中通信基地だったところ
 

退避壕

トラックの残骸

当時のタイヤ
 


26.ガジュマルの森

 展望所はちょうど森の切れ目で,ハートロックの断崖(の上部)や海がきれいに見えるスポットだった.本ルートはここから急な下りとなり,そのまま岩の上に至る(話では片道15分くらいらしい).ここでガイドさんと同行のご夫婦と別れて我々は休憩・待機となった.これまでの炎天下の登山でシャツがびしょびしょ,脱いで絞ったら水が滴るほどだった(そのまま日向に干して置いた).断崖の方を見たら別れた一行が歩いているのが見える.手を振ったら向こうも気づいたようで振り返してくれた.
 少し休んでいるうちにKの体調も回復してきたのでそのままお弁当タイムとする(Kが怖れていた納豆巻ではなかった 笑).
 だいたい1時間ちょっとでハートロックに行っていた人たちが戻り,彼らの休息を経て下山となった.帰路は一部往路とは違うコースを戻る.
 
途中ガジュマルの森と呼ばれるところ(かつて人が住んでいたらしい)では木に登るなどして遊びんだ(その他帰路はひたすら下山するだけなので,ガイドさんがいろんな話を振ってきて会話に花が咲いた).小港海岸の駐車場に戻ってきたのは15時過ぎ,そのままガイドさんに送られてホテルに戻ったのだった.  

おにぎり弁当

ガジュマルの森にて

登って遊ぶ(笑)
 


27.アニバーサリー・メニュー

 途中で脱落したとはいえ,この日のトレッキングは結構ハードだったので,部屋に入った後はシャワーを浴びて夕食時までまったりしていました.
 夕方になり父島で最後の夕食のためにレストランへ.この日は平成6年に今の上皇・上皇后陛下の小笠原行啓でこのホテルに滞在された際に提供されたコース(アニバーサリーメニュー)でした.ワインも一緒にいただいたのは言うまでもありません.
 こうして父島最後の夜は更けていきました.明日はいよいよ最終日です.
 

ソデイカとブリのマリネ

パンプキンスープ

グリーンサラダ

この日は白ワイン
 

島魚のソテー

牛フィレ肉の照り焼き

パッションフルーツ

満足そう
 



 

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