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 サンダーマスク

ババン バリバリーン サンダー!
シュワ シュルルーン サンダー!
闇を引き裂く稲妻が 俺の叫びだ雄叫びだ
緑の地球を守るため
宇宙の魔王デカンダを とことんまでにやっつける
サンダーマスクは宇宙の勇者だ
サンダーサンダー サンダーサンダー
サンダーマスク

        
 
(オープニングテーマ 歌 若木ヒロシ)  


1.B級ヒーローの代表選手

 サンダーマスクは東洋エージェンシー(現在の創通)とひろみプロダクションの制作によって昭和47年秋から48年春にかけて放送されたヒーロー番組である.ひろみプロというのは虫プロが倒産した後にその一部のスタッフが立ち上げた会社である.このため元々の原案は手塚治虫だったともいわれているが,今ある手塚による同名の漫画は本番組のコミカライズ作品であって原作ではないらしい.
 本来であれば,このB級ヒーロー列伝のコーナーができた時,真っ先に取り上げたかったのがこのサンダーマスクで

これがサンダーマスクだ
 
ある.一口にB級ヒーローと言っても千差万別で,主人公がB級だったり,逆に敵方がB級,あるいは主題歌がB級など様々なのだが,サンダーマスクに関していえば,主人公や敵キャラの設定からストーリー,さらには主題歌まですべてがB級と呼べるほど内容が充実(?)しているからである.それがコーナー設置から7年,ようやく第6回にして登場することになったのは,早い話が当時の自分の記憶があやふやなな部分が多く,それを検証するための資料が世間的に極端に少なかったからである.現にこの作品は権利関係の問題からかDVD化もされておらず,21世紀になってからは鑑賞するのが極めて困難な作品になっている.ただ近年ネット上などに情報が少しずつ挙がり始め,ようやく当時の記憶を補完することができるようになったというのが実情である.   



2.1万年前の地球に飛来

 サンダーマスクはまず基本設定からしてすごい.地球制服を狙っている宇宙の魔王デカンダがいた.そのたくらみを知ったサンダー星連邦は一人の勇者を地球に送り込んだ.これがサンダーマスクである(サンダー星連邦がどうして地球のために勇者を送ったのかは不明).だがサンダーマスクは実際の侵略開始から1万年前の地球(石器時代と表現されていた)に着いてしまったため,なんとそこで1万年間眠り続けることになってしまった.まあどういう手違いで1万年前に着いてしまったのか,その辺の事情は良いとして,時間移動ができるならすぐに現代に移動して戦ったらどうかとか,1万年もあるんだからただ眠ってるんじゃなくて,その間に侵略に備えた防衛体制を構

魔王デカンダ
(実はいいやつ?)
 
築すべきじゃないのかとか,突っ込みどころが満載の設定である.何しろ1万年後,デカンダの地球侵略が開始された時,サンダーマスクの眠りを覚ますために優秀な地球の科学者が3人も犠牲になっているのである.彼らの働きがなければサンダーマスクは眠り続けていたわけで,「いったいお前は何をしに来てたんだ!」 というのが平凡な一地球人の感想である.  



3.サンダー! サンダー! サンダー!

 そしてサンダーマスクのB級さを象徴しているのが,主題歌を含めた全体に漂う異様なまでのテンションの高さである.まずは主題歌だが,冒頭から,「ババン バリバリーン!」,「シュワ シュルルーン!」 と意味不明な擬態語が連発する.これは超人バロムワンにおける「魔人ドルゲをルーロルロロ」の強烈さに匹敵するんだろう.さらには,「宇宙の魔王デカンダを とことんまでにやっつける」 である.魔王をただやっつけるんじゃなくて,とことんまでやっつけると宣言しているのだ.これが1万年眠り続けた怒りの爆発なのかはわからない.そして極め付けはラストの「サンダー! サンダー!」の大連呼だ.最後の「サンダ〜マスク〜」に続いてコーラスがなんと8回も「サンダー! サンダー! サンダー! サンダー! ……」と叫びまくっているのだ.いや,そこまで強調しなくても… と思ってしまうのだが,このテンションの高さがサンダーマスクの真骨頂なのだから仕方がない.
 このサンダー連呼は番組内でも同様で,主人公命光一(凄い名前)がサンダーマスクに変身する際にも「サンダー!」と叫び,さらに巨大化するときには「サンダー!にだ〜ん! へ〜んし〜ん!」と絶叫する.またサンダーマスクにはいろんな技があるのだが,そのほとんどにサンダー○△という名前がついているので,これらの技を繰り出す際にもいちいち「サンダーシュート!!」とか「サンダーキ〜ック!!」などと叫びまくる.結局30分の番組で最初から最後まで,ひたすらサンダー! サンダー!という感じで,見ていて頭が痛くなってくるのだった(その他戦闘中も「うわぁ〜」とか「ああっ」などと叫んでいるので,サンダーマスクといえばひたすら叫んでいるという印象ばかりが残っていた).
   



4.強烈なストーリー

 そんなサンダーマスク,魔王デカンダが送り込む魔獣(動物と機械を合体させたモンスター)と毎週死闘を繰り広げる.当初出てきた魔王デカンダは傀儡にすぎず,実はそれを操る大魔王ベムキングが存在したという,ドラクエVばりの展開を見せるのだが,それに伴い魔王デカンダの風格がどんどん低下していったのが情けなかった(まあ最初から大した風格もないのだが 笑).

一部で非常に有名な回
 
 サンダーマスクはそのストーリーも強烈で印象深いものが多かった.世間的に特に有名なのが第19話「サンダーマスク発狂」であろう.これは当時問題になっていた若年者のシンナー遊びからヒントを得た(と思われる)作品だが,劇中サンダーマスクと魔獣シンナーマン(凄いネーミング)の脳みそが入れ替えられ(!!),狂人と化した命光一が危ない目をしながら街中で狼藉を働くという展開が強烈だった(ゴミ箱をひっくり返したり,通行人の女性に抱き付いたり,ラーメン屋の出前を襲ったりする).魔王デカンダご満悦の作戦だったのだが,逆にサンダーマスクの脳みそが移植されたシンナーマンに反撃され(笑),ゴタゴタのうちに敗れ去るという,いったい何をしたかったのかよくわからないエピソードであった.  



5.いろんな意味で凄い最終回

 そして最終回シリーズ,第25話「大逆転!鉄人13号」,第26話「さらば勇者 輝く星を」も凄い.この手の怪獣番組において人間の正義のチームは定番であるが,サンダーマスクでは科学パトロール隊というのがそれに相当する.名前の雰囲気はウルトラマンの科学特捜隊を彷彿させるのだが,ゼットンを倒すなど強固な実績を誇る科特隊に対してこの科学パトロール隊は人数はそれなりにいるものの,隊長以外は没個性のはっきり言ってどうでもいい存在だった.
 正義のチームが強くないのは第2次怪獣ブーム期の特徴なので仕方ないともいえるが,強くないどころか思いっきり足を引っ張ってしまうのがこのチームの困ったところである.第25話で

サンダーマスクと相打ちになった鉄人13号
 
科学パトロール隊は命光一の協力を得て新型ミサイルの開発に成功,これは魔獣をも倒せるという性能を誇るシロモノだった.そしてサンダーマスクと鉄人13号(これも凄い名前だ)の戦闘中にパトロール隊はミサイルを鉄人にぶつけようとする.ところが突然鉄人がニセサンダーマスクに変身したからさあ大変,慌てたパトロール隊はあろうことか本物のサンダーマスクにミサイルをぶち当ててしまうのだった.
 ミサイルの直撃を受けたサンダーマスクは変身不能の重傷を負ってしまう.が,この時パトロール隊の面々はサンダーマスクが死んでしまったものと勘違いし,「我々はサンダーマスクを殺してしまった!」といってその墓を建ててしまうのである.ヒーロー番組数あれど正義のチームに殺されたことになって墓を建てられたヒーローは他にいまい.
 とはいえ命光一は負傷しながらも生きているため,大魔王ベムキングはいまこそサンダーマスクを葬り去るチャンスとばかりに,魔王デカンダにサンダーマスクの首を取ってこいと命令する(この時「今ならお前でも勝てるだろう」と思いっきり皮肉を言っていたが 笑).
 命令を受けたデカンダは意気盛んに命光一に戦いを挑む.そして「さあ,はやくサンダーマスクに変身しろ」というのだが,先述の事情で光一は変身できない.光一が「変身できないんだ!」というと,デカンダは「困った,大魔王ベムキング様はサンダーマスクの首をご所望なのに」などと頓珍漢なことを言う.すると光一は「明日まで待ってくれ! 明日には変身するから」と借金の取り立てにお願いするようなことを言い,なんと結局待ってもらうことに成功したのだった(デカンダが実はいいやつであることが判明した瞬間 笑).
 結局光一は隠し技を使ってサンダーマスクに変身,デカンダをあっさり倒すと(昨日殺しておけばよかったのにと思った視聴者は多いだろう),最後はベムキング&鉄人13号と刺し違える形で蒸発,地球は救われめでたしめでたしとなったのである.
 このように最後までぶっ飛んでいたサンダーマスク,戦闘シーンなんかは結構迫力があるだけにストーリーのムチャクチャさが惜しまれる(?)のだった.全話通してじっくり見たいのでDVD化が強く望まれる作品である.
 



 

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