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 SINCE 2011年9月25日
       

第21回ひの新選組まつり参戦!!


第1部 隊士コンテスト編

1.新選組まつりへの思い
 毎年春の恒例行事となっているひの新選組まつり,初参加となった第9回以来ほぼ毎年参加している.ほぼというのは2011年震災の年の5月に中止となり,その年の秋にひっそりと(笑)開催されていたらしい幻の第14回に参加していないからだ.
 当初は事前に行われるコンテストからの参加がデフォであり,コンテストの盛り上がりのままパレード当日へなだれ込むという感じだった(ただし第13回はコンテストが4月末に前倒しになっていた).
 しかし2011年の東日本大震災をはさんだ心境の変化や,その頃から一緒に参加していた仲間たちの多くがお祭りを卒業していったこと,その間に着実に世代交代が進んでいて,特に近年はゲームやアニメから新選組に入ってきた若い人たちが増えていることもあり,自分のようなオールドスタイルの立ち位置が微妙になっていると感じることもあった.そういうのもあって私のコンテストに対する情熱が急激に失われてしまったのだった.ただ毎年このお祭りでだけ出会える人たちもいるので,パレードそのものには参加し続けてきていた.特に新選組本体の後方に位置する「新選組と出会った人々」(以下出会った隊)は年々変わっていく新選組本隊と比べて,独特のゆる〜い雰囲気が自分の性にあっているらしく,震災後はこちらでの参加の回数も多い.
     



2.8年前の忘れ物
 こうしてコンテストからは足が遠のいてしまったわけだが,一方で胸の奥にはもやもやした気持ちが常に残っていた.それは震災前年の2010年,第13回コンテストでのネタ失敗の記憶である.私のコンテストといえばネタを繰り出す系のパフォーマンスである.まあ居合や演技などは全くできないのだから,ネタで勝負するしかないわけだが(ネタの中身については過去レポ参照),第13回のネタは電磁石を仕込んだピンクのくす玉をリモコンで遠隔操作して割る(そしてこれを妖術と称する)ものだった.

自分最後のコンテストとなった第13回
   
バタバタと泥縄式に準備をして(自分の準備はいつもそうだが)コンテストに臨んだものの,細工を間違いくす玉が割れないという失態を演じてしまったのである.その翌年に震災が起こり,コンテストから遠のいたのは先述の通りだが,自分にとって事実上最後のコンテストが非常に不本意なものだったということは,その後も常に引っかかっていたのである.
 そんなもやもやした気持ちを抱えながらもお祭りに参加し続けていたのだが,2017年(すなわち去年)第20回のパレードに参加した時,前日のコンテストに神楽教授と南雲さんが出場したという話を聞いたのである.神楽教授といえばこのお祭りでその名を知らないものはないというほどの有名人,自分が初出場の第9回の時実践女子大での待機時間での運命的な出会い(笑)は今でもはっきり覚えている.一方の南雲さんはひの新選組まつり皆勤というレジェンドだ.この二人が第20回という記念すべき回のお祭りを盛り上げるべく,コンテストに出たという.この話は自分の中にくすぶっていた気持ちを盛り上げる効果があった.そう,「自分ももう一度出て,あの失敗したネタを完成させたいな」という気持ちになったのである.8年前の忘れ物を取りに行くというわけだ.とはいっても,第21回の募集開始は9か月後である.時間がたつにつれて再び炎は小さくなり,暦が2018年に変わったときにはすっかり元に戻っていた(笑).
   



3.パレード参加者募集開始
 さて,ひの新選組まつりの参加募集は,日野市観光協会のホームページ上でなされるわけだが,近年はSNSの発達もあり,ホームページよりも先にツイッターなどの公式アカウントからアナウンスされることも多い.2018年も1月31日に”第21回ひの新選組まつりパレード参加者募集します”という告知がSNSでなされた.その後ホームページの方を確認すると,参加形態は例年同様3種類であることが発表されていた(衣装貸し出し隊士,衣装持ち込み隊士,出会った人々).
 で,この段階では気分は元に戻っていたため,当初は今年も出会った人々枠で申し込んだ.

今年のポスターは2種類,こちらは隊士募集編
   
この枠については昨年から,自分のやりたい役柄についてPRするための作文が求められるようになった.ただ,作文してまで申し込みたい役があるわけでもないので,「特に希望なし」で応募したところ,高杉晋作になったというのは昨年のレポの通りである(この枠で自分が希望して応募したのは2012年の松本良順と2016年の清河八郎の2回だが,当時は作文はなかった).今年もそのノリで申し込んだのだが,一方で抽選に漏れた場合の第2希望として衣装持ち込み隊士に丸をした.     



4.コンテスト参加を決意
 そして3月2日に参加申し込みは締め切られた.その後は恒例の仙台での祈りのコンサートに参加するなど慌ただしい日々を送っていたが,3月14日帰宅したところ家のポストに1枚のハガキが入っていた.宛名を見ると自分で自分に充てたハガキ,そうパレード参加の際に同封した返信用のハガキである.さっそく裏返してみると…
 「今回は残念ながら落選しました.衣装持ち込み隊士で参加される場合は振り込みを…」
といった文言が書いてある.今年は本隊での参加と相成った.
 で,ここで頭をよぎったのがコンテストのこと.隊士での参加が決まったということはコンテストに出る権利も得たということだ(出会った人々枠だとコンテストには出られない).10か月前の気持ちが再び湧き上がってくる.「こうなったのはコンテストに出ろという天の声に違いない.よし!出よう」,ビザンチン皇帝が8年ぶりにコンテストに出ると決意した瞬間であった(その時歴史が動いた 笑).
 決意が固まった翌日,実行委員会に電話を入れる.第1希望が出会った枠だったため,コンテスト参加には丸をしていなかったからだ.コンテストに出場したい旨を伝えると,「承知しました!」で手続きは完了である(お金も速攻振り込んだことは言うまでもない).
     



5.ネタ作り
 さて,コンテスト参加が決まると本格的にネタ作りを始めなければならない.ブログやツイッターで早々に8年前のリベンジをする宣言をしたため,それ以外の方針はありえない.当初は8年前と同様,リモコン操作によるくす玉割を考えていた.
 だが,この遠隔操作によるくす玉割は難しい.人間の皮膚を縫い合わせる技術は持っている自分も,電気関係の技術は全くないからだ.赤外線リモコンの操作で電磁石のスイッチをオンオフというのは理論的にはいくらでもやりうるのだろうが,その装置をくす玉に仕込んで確実に成功させるのは結構大変である.8年前はその辺の加減をしくじったわけだが,8年たったからといって劇的に改善できるわけではない.いろいろ試行錯誤はしてみたのだが,結局大丈夫だと自信をもてる装置を開発することはできなかった.成功率6割なら何とかなるのだが,4割もの失敗のリスクを抱えることはできない(失敗してまた来年というメンタリティにはなりそうにはない).というわけで,くす玉割の遠隔操作はあきらめた.

染色瓶をパレット代わりに(左からエオジン液,オイルレッドO液,ヘマトキシリン液)

完成したくす玉
   
 とするとくす玉割の正攻法である,紐をひいて割るという線に落ち着く.しかしこれは難易度は一気に下がるのだが,ネタとしての面白みは全くない.それこそあっという間に終わってしまうので,8年ぶりに参加するコンテストにしては寂しすぎる.ということで追加のネタを考えることにした.で,これに関してはマジックを加えようという案はすぐに浮かんだ(8年前の妖術が今度は魔術に変わるわけだ).幸いその手のショップに行けばタネを売っているので安心である.今回はくす玉割へのつなぎとして,羽扇がケーン(杖)に変化するネタとシルクハットから国旗を取り出すネタを準備した.
 こうして書くと,さも事前に準備しているように聞こえるが,実際はマジックのネタやくす玉の準備ができたのはGW明けだった.やっぱり自分の準備はいつも泥縄になる(汗).
 くす玉は紐を引くだけだからいいとして,問題はマジックである.国旗の方はさほど難しくないのだが,問題はケーンの方,これが意外に難しいのだ.説明書を見ても,とにかく練習してくださいとしか書いていない(笑).仕方ないので当直の晩に医局の鏡を見ながら何度も練習をする自分の姿があった(知らない人がこれを見たら異様に思うだろうな 笑).
   

羽扇

ケーン

シルクハットと万国旗
   



6.実行委員会からの封書
 一方で4月下旬には日野市観光協会からの封書が届く.中には例年同様のパレード参加にあたっての注意事項と,コンテスト参加者用の案内書の2種類の資料が入っていた(そのほか各種チラシも). パレードの参加事項に関しては例年同様,当日の流れが記されている.それによると潤徳小学校に7時30分に集合して着替え,その後高幡不動尊に移動し同地区でのパフォーマンスを,その後不動尊で昼食となっていた.実は近年では前半の方の隊はあらかじめ午後の会場に移動して,そこで昼食という流れらしいので,この段階で自分は後半の隊に振り分けられることが確定したわけだ.
 そしてパレードにあたっての注意事項,近年すっかり定番になった
薄桜鬼や刀剣乱舞等、キャラクターのコスプレや奇抜な衣装での参加は禁止しております
 
     
     

という文言も健在だった.実は2012年(第15回)にはこうしたキャラクター扮装の人達を集めた歴装隊というのも存在したのだが,その後の議論(?)の中でこの路線はお終いになっている.ただ,ひの新選組まつり(日野市観光協会)がこうしたキャラものを排除しようとしているのかというと,さにあらず.売店などではこうしたキャラクター商品も扱っているし,お祭り会場にはこうしたキャラもののパネルも飾られている.実行委員会側としてはパレードに登場されるのは困るが,地元の経済振興に貢献してくれる存在としては,無下に捨てさることもできないというジレンマを抱えた微妙な立ち位置になっていると想像した(大人の事情というやつだ 笑).
 一方でコンテストであるが,8年ぶりのコンテスト資料ということで興味深く拝見したのだが,パフォーマンス時間1分というのは以前と変わらないものの,例外は認めません的な文言や,パフォーマンスを手伝う人間の存在は認めません的な文言が出ていたのが興味深かった.だいたいこういった注意事項があるのは,過去にそうした人が存在したということであり,もしかしたら「自分は特別だから1分以上パフォーマンスさせろ」とごねた人や,仲間数人でパフォーマンスをした人がいたのかもしれない(震災以降そもそもコンテスト自体見に行ってなかったしなぁ).
     



7.日野に向かう
 なにはともあれ,そんな感じで準備は完了,いよいよコンテストの当日となった.前夜が当直だったため,朝いったん家に戻りコンテスト用アイテムを持って出発である(パレード用衣装その他はこの日宿泊のホテルに発送済み).バックパックにくす玉(もちろんピンクに着色)その他を収納するのだが,シルクハットだけは入らず,仕方ないのでそのまま被って出かけた(このシルクハット,500円の紙製なのでこれを被って社交場には出られない(それにしても5月の昼間にシルクハットをかぶって小田急線に乗ってる自分ってすごいな 笑).ともかく12時ちょっと前に高幡不動駅に到着した.
 駅で軽く昼食を摂り,高幡不動尊五重塔地下にある受付へ.ここで名前を名乗り番号札と二次審査用のシナリオを受け取る(この辺は8年前と変わっていない).ちなみに自分の番号は32番だった.その後控室のある信徒会館に入った.

高幡不動尊に到着

懐かしの土方歳三像
   



8.控室にて
 3階の男性控室はすでに多くの参加者が来ていた.「よろしくお願いしま〜す」と声掛けして中に入る.ふと見ると常連の快男児!!さんがいる.震災直前の第13回からずっとコンテストに参加し,何度も合格している剛の者だ.一年ぶりの再会を喜び挨拶する.他には3年前に自分が七番隊だった時の隊長さんや,2年前に清河八郎をやった時の局長だった方など最近の常連さんも多い(この辺の人達ってパレード当日の隊長姿しか見たことがなかったから,私服姿だとちょっとイメージが違って新鮮である).一方で,今回が初参加だという方が,「新選組ファンの妻に焚きつけられてエントリーしたんですが,みんな気合が入ってて衣装もなにも準備してないので後悔している」とおっしゃっていたので,「衣装とか全然関係ないですよ」としゃべったりした.

くす玉セット完了
   
ちょっと寛いでいたら,やっぱり常連のOZEさんが登場,懐かしくて挨拶したら,今回は諸事情あって申込してないのだとか.申し込みしてなくても控室まで陣中見舞いに来る心意気に感動した(自分はそこまでしないもんなぁ 笑).寛ぎついでに快男児!!さんに,「そういえばエルサブって,今年は参加しないって言ってたけど本当に来ないの?」と聞いたら,あっさり「来ますよ」との返事.どうやら彼の”出ない出ない詐欺(笑)”は健在らしい.そうこう言っているうちに当のエルサブが現れた(夢遊病で気が付いたら来ていたという設定とのこと 笑).
 時計を見たら12時50分,この後13時20分から説明会とのことでそろそろ準備に取り掛かる.今回の自分の衣装は基本はタキシードで(ただしタイは黒ではなく赤い派手なヤツ),その上にだんだら羽織とシルクハットといういでたちである.着替えして鏡を見たら,なんかこういう人見たことあるなと思った.その後は近くの台所みたいな場所で,羽扇がケーンに変わるネタを練習する(快男児!!さんは洗面所で一心不乱にメイクをしていた.この辺の気合の入り方が半端ない).
 そうこうしているうちに,隣の女子控室から気合を入れる雄叫びが聞こえてきた.す,すごいな!8年前はこんなのなかったぞとビビる(笑). こっちも負けるなとばかりに一昨年の局長(去年の源さん)の音頭で男子陣も気合を入れた.
 そして13時20分説明会が始まる.近年お祭りを取り仕切っている(?)ひのパレのお奉行とその一味(笑)が登場し,コンテストの注意事項を説明する.内容的には事前に配られたものと一緒で,「PRは1分で時間厳守,舞台を汚したり公序良俗に反する行為は禁止,そのほかは臨機応変に」といったことだった.その後質問タイムになるのだが,マイクに関する質問や音源(これは近年音楽を流してパフォーマンスを行う人が多いかららしい)に関する質問など結構多くの質問が出ていた(とても「バナナはおやつに入るんですか?」などというふざけた質問ができる雰囲気ではない).説明会の後いよいよ会場に移動である.
   



9.コンテスト一次審査
 隊士コンテスト会場は五重塔地下ホール.これは2009年の第12回からの伝統で,それ以前は日野市役所前の中央公園特設ステージだった(雨天の場合は市民会館ホール).ステージ下手側に参加者が座り、正面前列に審査員が,その後方と上手側に観客が座る形式は昔と変わっていない.違うのは観客の数で,座席は早々に埋まり立ち見が溢れる大盛況ぶりだった(上手側の席に神楽教授のお姿を見つけた).
 参加者一同指定された座席に着く.司会進行役のお奉行もステージ上の定位置に着席,この段階で12時50分ちょい前,準備は完了だ.普通なら早めでもスタートするところであるが,J.comテレビによる中継が予定されているためにそうもいかない.既定の時刻(13時)までじっと待たねばならないのだ.

隊士コンテストまもなく開始 (^^)v
   

この待ち時間が意外に長く感じる.コンテストパフォーマンスの1分はあっという間に感じるが,待っている1分はやたら長く感じるから面白い.
 定刻の13時になりいよいよコンテスト1次審査の開始である.参加者の座っている列ごと(基本的に4〜6人)に登壇して順番にパフォーマンスを行う.各人のパフォーマンスが始まった.みんなとにかく熱い!すごい!強烈な熱気が会場に立ち込める.どの組も強豪ばかり,しょぼい人なんかいやしない.これは審査大変だろうなと思った.

待機中のビザンチン皇帝(そうちゃん提供)
   
そんな中でも目立っていたのが去年沖田総司だった方.今年は舞台役者のようなばっちりメイクで土方歳三愛をPRしていた(宝塚みたいな感じ).また去年ミスターだった方は逆に近藤勇愛にあふれた感じだった.一方で毎年土方歳三狙いながら笑いもとる快男児!!さん,「勝鬨王に俺はなる!」とカラオケを決めて会場を沸かせていた.その他,二丁鎌術を披露する人,ギターを演奏する人,「小学校入学前から新選組を知っていま〜す」とランドセルを出してきた子も印象深かった.またオオトリを務めたエルサブは…だった(会場は沸いていた 笑).
 全体を通して感じたのは希望の隊士をしゃべってPR開始という人が非常に多かったこと.昔は土方歳三と沖田総司以外はあんまり1次審査段階でのそういうPRは少なかった(というか2次審査で希望の役を言わされた)ように思う.やっぱり人気は土方歳三と沖田総司で,特に沖田総司は熱心に愛を語る若い女性が多かった.また会場を巻き込んでの勝鬨というパターンを取る人も多くなったと感じた.これに関しては観客の方もコンテストに慣れてきていてこうしたものに付いていける土壌が出来上がっているのが大きいと思う.
 さて,人の批評はそのくらいにしていよいよビザンチン皇帝のパフォーマンスである.今回は1分間で,@羽扇をケーンに変える,Aハットから国旗を出す,Bくす玉を割る,という3つのネタを披露するというフィギュアスケートみたいなプログラムになっている.名前を名乗り,「明日の天気が晴れならば,パレードは大成功!」とまずは羽扇をケーンに変えるネタ,これはまずまず決まった(満点ではないが).続いて「明日が曇りなら,それも涼しくてよいね」と国旗を出す.これもうまくいった.そして最後に「でも,みんなの気持ちが一つになるのが大事,みんなでくす玉を割りましょう」とくす玉のひもを引く.見事に割れて「祝第21回ひの新選組まつり」の垂れ幕が登場,場内それなりにウケて(多分)パフォーマンスは終了した.まあ細かいことを言い出したらキリがないけど,8年前の忘れ物は確かに回収した!と満足した皇帝である(ワーグナー的に言えば「もう、何も言うまい」という感じ).
 こうしてコンテスト1次審査は終了,その後歌手の岩崎愛子さんの歌が披露された.
   



10.コンテスト二次審査
 歌が終わると,いよいよ審査発表である.舞台上のお奉行が,参加者の方をチラチラ見ながら番号を読み上げていった(自分の番号はあっさり素通りだが,そもそも今年は過去の忘れ物を取りに来るという100%自己満足パフォーマンスなので予定通りといえる).合格者の面々は大半が昨年および過去の隊長経験者で新人は一人くらいだった.まあ彼らレベルが高いからなぁと納得の結果である(合格者の面々は観光協会の公式サイトを参照).
 合格者9人が壇上に登り,引き続き二次審査に入る.かつては女優さんとのダイアローグ形式だったが,今はモノローグになっている(女優さんの人件費削減か?).今回は明治2年5月の函館,弁天台場に立てこもる新選組を救うべく出撃する土方歳三という場面である.各自アドリブを交えながら演技をするのだが,いやぁ!みんな上手い.昔は結構棒読みの人が多かったんだけど,まるで事前に家で練習してきたんじゃないかというくらいレベルが高かった.アドリブといえば,”沖田総司愛”の人は,セリフを完全に沖田目線に変えていたし,中には「池田屋以来のメンバーは…」とさりげなく時事ネタ(?)を取り入れていた人もいたのは感動した.どうでもいいんですが,セリフの中にある「こんな地の果て函館まで来ちまった」というセリフは函館の人にすごく失礼な気がしたのだが,当の函館出身の快男児!!さんが何もいってなかったので問題ないのか(笑).
 そんな感じで二次審査も終了,さくらゆきさん(今まで個人名だと思ってたんですが,今回初めてユニットだということを知った (^.^))のライブをはさんでいよいよ最終結果の発表となる.
 合格者9人が再び壇上に上がり,お奉行から結果が発表される.まずは隊長役として永倉,斎藤,谷,藤堂、原田と発表され,続いて沖田総司,近藤勇,井上源三郎と続く(源さんが別格なのはこのお祭りのミソ).沖田総司役にはやっぱり総司愛の方が,近藤勇には昨年のミスター土方の方が決まった(源さん役は去年の局長).そして今年のミスター土方にはばっちりメイクの去年の沖田の子が選ばれたのだった.まとめると

副長 土方歳三  凛々しい感じの女性,去年の沖田総司
局長 近藤勇    恰幅の良い女性(失礼 汗),去年のミスター土方
一番隊組頭 沖田総司  沖田愛に燃えていた女性,去年の斎藤一
二番隊組頭 永倉新八  精悍な男性,去年の原田左之助
三番隊組頭 斎藤 一   背の高いイケメン,去年の井上源三郎
六番隊組頭 井上源三郎 こちらも常連の方,去年の局長
七番隊組頭 谷三十郎  槍でPRしていた男性,初選出!
八番隊組頭 藤堂平助  函館の快男児!!さん,去年は永倉新八
十番隊組頭 原田左之助 二丁鎌の男性,第16回で源さんだった方


     
 こうしてみると初選出は一人だけで,あとはすべて経験者,特に昨年も幹部隊士だった方の再選出が圧倒的に多い(スライドパズルみたい).昔からそういう傾向はあるんだけど,もう少し新人がいてもいいかなとは思った.
 その後は記念撮影云々と進んでいき,無事に隊士コンテスト終了である(記念撮影は最初合格者,その後全体と進むのだが,全体写真の時にカメラマンの方が私に対して「はい,そのマジックの人」というのを聞いて,個人的に勝利を確信したのだった(笑).
     

合格者の記念写真

こちらは全体(公式からいただきました)
     



11.コンテストの後で
 さて,今回今コンテストは途中に休憩がなかったため,会場の人たちと触れ合う時間が全く取れなかった.ということで,終了の頃からあちこちを徘徊する.舞台上手側には神楽教授がいたし,毎年お世話になっている日野新選組ガイドの会のS川さんにもお会いした(S川さん,私に「どう,通った?」って聞いてきたけど,さっき舞台上にいなかったでしょう自分,と心の中で突っ込んだ 笑).審査員後方には第15回のミスターで岡山のHさんや,第13回に一緒だったMIHOさん,さらには昨年の出会った隊で山南総長をされた方や一昨年の高杉の子がいた.そうした方々と旧交を温めていたら,「先生!」という声が,見たら第10回から色々と仲良くしてもらっているそうちゃんのお姿が! 私が久々にコンテストに出ると呟いたら,見に行きます!と言ってくれてたんだけど.まだ残っていてくれたとは… と感動したビザンチン皇帝である.その後会場の外に出て,いろいろと記念写真を撮っていただいた.ありがとう!(ちなみに彼女は第13回の市村鉄之助で,これはひのパレ史上唯一のコンテストで選出された鉄之助である)
 そうちゃんとお別れして時計を見るとすでに4時半,この後別用があるのでさっさと移動しなくてはならない.信徒会館に戻って着替えをして,再び外に出たところで,見知った顔が… 第16回のミスターのSさんである.個人的にはその前年の第15回の沖田総司点滴ネタにお付き合いいただいた思い出が強烈だ.今は行政関係にいて,明日は佐藤彦五郎市長(笑)の身辺警護係だそうである.明日も会えればいいねとお話ししてお別れした.
 その後モノレールで立川に行きホテルにチェックイン,すぐに電車で東高円寺に飛んで合唱団の練習に参加(もちろん合唱団の人たちは私が隊士コンテストに出場していたことなど知らない 笑),その後の懇親会に出て夜11時過ぎに再び立川のホテルに入ったのだった.天気予報では明日は夕方から雨模様,ただかつて降水確率を100から30%まで下げた実績のある自分が参加するんだから大丈夫だと言い聞かせて眠りについた.
     

五重塔外にて

土方歳三像前にて

記念写真(キモいな 笑)
     

    パレード編に続く

     



 

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