鹿児島内で選ばれた日本の滝100選は2か所だが,そのうち九州本土にあるのが今回のテーマ龍門滝である.場所は錦江湾の北端に位置する姶良市加治木町,九州南部を流れる網掛川の中流域に位置する滝である.
龍門滝という名称はその昔唐人(仏教関係で来日した僧のことか?)がこの滝を見て,「漢土の龍門瀑を見るが如し」と言ったことに由来すると言い伝えられている.
ちなみに漢土の龍門瀑とは,中国黄河の中流域にある別名三級岩ともいわれる三段の滝のことだ.あまりの流れの激しさに普通の魚はとてもこの滝を登ることはできず,逆にこの滝を登ることができた魚は龍と化して天に昇るとされたことからその名があるとされる(今に残る登竜門という言葉はこの話が由来だそうだ).
そんな名爆に比されるこの龍門滝は幅43メートル,高さは46メートルある.大きさや高さという点ではより数字の大きい滝は各地にあるが,この龍門滝のようにほぼ正方形の形で落ちている滝はあまりないように思われる.ただ,滝の水源である網掛川は農業用水の取水源ともなっているため,農繁期の雨の少ない季節には滝の水量もだいぶ少なくなるようだ.なのでこの滝の圧倒的な水量を堪能するためには農閑期の雨が降ったあとがいいだろう.ちなみにこの滝は鹿児島市内から鹿児島空港に向かう途中,九州自動車道からも見ることができる.
(訪問日 2012年8月26日) |
龍門滝 |
最寄りの日豊本線加治木駅 |
名瀑の碑 |
網掛川は清流です |
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