九州地方の日本の滝100選は,阿蘇のある熊本や大分,宮崎に集中的存在する一方,福岡県と長崎県にはひとつもないなど,かなりばらつきがみられる.そんななか佐賀県には2つの100戦滝があり,いずれも北部の唐津市に存在する.
この唐津の2つの滝のうち南側の相知町にあるのが表題の見返りの滝である.松浦川の支流,伊岐佐川に架かる滝だ.落差は100メートルに達し,その高さは九州の滝では最大と言われている.直瀑ではなく,複雑な岩盤斜面を屈曲しながら落ちてくる様は独特の景観となっている.よく見ると本瀑の左側に細く優美な流れがあることから,本瀑を男滝,こちらを女滝とも呼ぶらしい.ちなみに滝の名はその景色のすばらしさから思わず見返してしまうことから名づけられたそうだ.
滝の背後には佐礼山が控えており,ここはかつては山伏たちの修行場だったようだ.現在も滝の右岸には不動尊,十一面観音,地蔵尊が鎮座しその名残をとどめている.
この滝への訪問であるが,自動車利用の場合唐津市内から県道40号を南下し,伊岐佐小学校付近から左折し5〜6分東進した行き止まりの清流荘の駐車場まで行くと目の前に滝が広がっている.ただし,その手前,あじさいの宿都荘となりの駐車場に置くと,そこから自動車道とは対岸に整備された遊歩道を伊岐佐川の渓谷美や小さな滝などを眺めながら見返り滝を目指すこともできる(個人的にはこちらの方がお勧め).
なおこの滝周辺はあじさいの名所としても知られており,シーズンになると観光客が殺到するため,自動車での乗り入れはできなくなる(シャトルバスが運行されるらしい).
(訪問日 2017年9月10日) |
遊歩道の入り口です |
よく整備された遊歩道 |
伊岐佐川 |
途中小さな滝が |
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