錦帯橋や岩国城で有名な岩国市は海に面したイメージがある.しかし平成の大合併によって大幅に市域が広がった結果,現在の岩国市は中国山地を挟んで島根県と県境を接するほどの広がりを持った自治体となっている.
今回のテーマである寂地峡五竜の滝も島根県との県境付近,中国山地の山間に存在する(旧錦町にある).岩国市街地を通り,錦帯橋がかかることで有名な錦川の上流部,支流の宇佐川のさらに上流の寂地川にある滝である.周囲は寂地峡と呼ばれる峡谷を形成しており,川に沿って5つの滝が連続することからその名が付いている.
5つの滝は下流から,龍尾の滝(上段15メートル,下段5メートルの二段滝),登龍の滝(8メートル),白龍の滝(10メートル),龍門の滝(18メートル),龍頭の滝(14メートル)と名付けられている.すべて龍の字が付くのはこれら5つの連続した滝を1匹の龍に見立てているからである.ちなみに寂地峡の由来であるが,その昔この地域に一匹の大蛇がいた.木々をなぎ倒したり毒の息を履いて草木を枯れさせたりして里の人々を苦しめていたが,ある時1人の僧が現れ祈祷したところ大蛇は退治されたという.その僧の名が寂地坊でありそこから名付けられたのだそうだ. |
寂地峡の入り口 |
清流の寂地川 |
ここは日本の名水100選でもあります |
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