京都や奈良といった古都の南に広がる紀伊半島は,非常に険しい山々が連なる一方で,降水量も非常に多く,結果多くの滝が存在する地域となっている.特に半島最深部となる奈良県南部にはアプローチの困難な滝も多い(双門の滝,中の滝など).今回のテーマ笹の滝はそんな奈良県南部の滝の中でもアプローチが比較的良好な場所にある.
紀伊半島の山奥に源流を持ち太平洋に注ぐ熊野川のの本流は奈良県内を通過するエリアでは十津川という名称になっている(この辺は信濃川の長野県部分が千曲川と呼ばれるのに似ている).その十津川の支流である滝川の上流に架かる滝である.主瀑は落差32メートルの直瀑ですが,その後は岩肌を滑るように流れる渓流瀑となっている.渓流の美しさが印象的な滝である.
国道168号線の風屋ダム近くのヘアピンカーブから北に延びる林道に入り約10キロで駐車場に至る(トイレもある).林道は途中対向車との行き違いが困難な個所も多いため運転には注意が必要だ.駐車場から徒歩10分ほどで滝に到着である.一応遊歩道はあるが,一部木の根が露出している箇所や巨大な岩のトンネルがあったりするので足元のしっかりした靴を用意すべきだろう.
(訪問日 2021年10月2日) |
笹の滝入口 |
足元の悪い遊歩道 |
岩のトンネルもあります |
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