静岡県には日本の滝100選に選定された滝が3つあるのだが,そのうち最も秘境系のイメージが強いのが安倍大滝であろう.
安倍大滝(あべのおおたき)は静岡県静岡市葵区にある滝である.滝のある安倍川は静岡市の西部で太平洋に注いでいる.そう書くと,なんとなく都市部にある滝かと錯覚してしまうのだが,実は静岡駅からバスで揺られること2時間近く,ほとんど山梨県との県境の山奥にある滝だ(それだけ静岡市が広いということなのだが).近くには梅ヶ島温泉という歴史ある温泉郷があるため,人跡未踏の秘境という趣ではないのだが,それでも山深い景観は非日常感いっぱいである.
梅ヶ島温泉街よりもちょっと南よりのバス停「安倍大滝入り口」そばに滝に向かう遊歩道の入り口があり,そこから入るとすぐに大きな吊り橋を渡ることになる(第1の吊り橋).そこから少し歩いたところに,この滝を訪問した経験がある人たちの間では非常に有名な吊り橋がある(第2の吊り橋).
この吊り橋,手すりがあることはあるのだが,その位置が低く,しかも足元は鉄網に古ぼけた板を渡しただけという造りだ.足元を見るとはるか下に川が流
れてていて吸い込まれそうな恐怖を感じる.一歩歩くごとにギシギシと揺れるため,高所恐怖症の人にはキツすぎるだろうなと思った(橋には一人ずつ渡るよう注意書きが書いてある).
恐怖の吊り橋を渡り終えると道は急な上り坂になったが,そこを頑張って登っていく.途中には休憩用のベンチも置かれていた.
歩くこと30分,ようやく滝に到着である.安倍大滝は高さ80メートル,私が訪問した2013年5月6日は晴天が続いていた時期だったこともあり,水量的には多くはなかったものの,
それでも豪快な滝だなと感じたのだった(観瀑台が滝壺近くにあるため,水しぶきがけっこうくる).
(訪問日 2013年5月6日) |
梅ヶ島温泉 |
滝への入り口 |
第2のつり橋 |
かなり恐怖です |
その後はこんな道を |
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