運転手に行き先を告げると,「多少遠回りになるが確実に早く着けるコースで良いか」と聴かれる.どうやら地元の人しか知らない脇道があるらしい.異論のあろうはずもなくそのまま出発,運転手によると昨日今日は物凄い混雑という,「例の1000円の影響もあるんでしょうが,こんなに混雑した年は初めてだ」と言っていた.
運転手の言う通り,タクシーの走る道路にはたしかに車がいない.「ほら,向こう見て」と運転手の言う方向を見ると,あちらのメイン道路は大渋滞,たくさんの観光バスや自家用車がズラッと並んでいる.「あの渋滞の先に交差点があって,そこが特にひどいんだ」とのことだった.
結局最後の方でちょっと混雑したものの,比較的あっさりヘリポートに到着,あのまま路線バスに乗っていたら未だ到着していなかったのは確かである.
さて,ここからヘリに乗って上空から高遠城の桜を見物することになる.受付を済ませてそのまま待機,ほどなく順番がやってきてそのままヘリに乗り込んだ.そして一気に上空へ,そのまま高遠城方面に向かう.前方には,一面かたまってピンク色に染まった高遠城の姿が,まるグリコジャイアントカプリコのような鮮やかなピンクに彩られた様子は素晴らしいの一言であった.
10分程度上空を旋回して再び元のヘリポートへ,降機後はシャトルバスを利用して高遠城に向かう.上空からはよくわからなかったが周辺はとにかく人,人,人でごった返していた.前年の7月に100名城目的で来たときは休日だというのにほぼ貸し切り状態だったのとは大違いである.
この頃になると,そろそろおなかがすいてきたため,まずは近くのお店に入って高遠そばを食べた.ちなみに高遠そばというのはここ高遠に伝わっていた蕎麦というわけではなく,保科正行が高遠から会津に移った際に,当時高遠で食べられていた蕎麦を会津に持って行き,かの地で洗練され「高遠そば」と呼ばれていたものを現代になって逆輸入したものだそうだ. |
高遠そば
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ソメイヨシノに比べるとピンクが濃い
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タカトオコヒガンザクラ
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かつての大手門といわれる
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