東北大混声合唱団時代私と友人のNは暇を見つけては(暇がなければ授業をサボって)あちこちに出かけていた.大抵は我々二人もしくは仲間内数人だったが,たまにツアーと称して一般の合唱団員も引き連れて出かけることもあった.そういう場合,目的地は大抵仙台から日帰りで行ける観光地に設定されることがほとんどだったが(最上川舟下りツアーや奥松島ツアーなど),唯一の例外といえるのがここで紹介する恐山肝試しツアーである.
恐山は青森県の下北半島にある日本三大霊場のひとつである.他の2つは和歌山県の高野山,滋賀県の比叡山であるが,高野山と比叡山にはそれぞれ弘法大師(空海),伝教大師(最澄)という超有名人が関係しており,また京都から近いこともあってこれらが三大霊場に入っているのはなんとなく理解できる.これに対して恐山はVIPの関与(一応,慈覚大師が開いたことにはなっているが)もなく,また都からも遠く離れており,ここが三大霊場に入るためにはこういった不利な要素を打ち消す,何か大きな理由があるはずである. |
恐山の境内入り口にて何となくみんなの表情が硬い.周囲の電話ボックスや公衆トイレの古さが昭和60年代を彷彿させる. |
境内.見てのとおりあちこちに石が積んである. |
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