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ここで紹介する日本四端のうち,本当の意味での端っこになるのが日本最西端である(他の3つは真の端っこに民間人が行けないための便宜的な端).場所は八重山諸島最西部にある与那国島の最西端西崎である(西崎は”いりざき”とよむ.一方で島の反対側には東崎もあってこちらは”あがりざき”という.これらは太陽の上がり,入りからきているのだろう).
与那国島は八重山諸島の一部ではあるが,他の島々から少し離れているためかこの島だけで一つの自治体(与那国町)となっている(他は石垣島が石垣市,その他の島はすべて竹富町).実際にこの島からは沖縄本島はもとより,石垣島よりも台湾の方が近い(石垣まで117キロ,台湾まで111キロ).島へのアクセスは石垣島および沖縄本島からの空路(前者が1日3往復,後者が1往復)および石垣からの定期船が週3便あるだけだ.島には北部の祖納,南部の比川,西部の久部良という3つの集落があるが,このうち空港から車で10分ちょっと行ったところにある久部良集落の港(石垣からの定期船が入港する)を挟んだ対岸の海につ突き出た部分が西崎である.久部良集落からも西崎灯台が良く見える. |
西崎灯台と東屋 |
久部良集落を望む |
こちらは国体の採火記念碑 |
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最西端の西崎は久部良集落から車で数分の距離であるが,集落から見てかなりの高台のため徒歩や自転車での訪問は厳しいだろう(与那国島は他の八重山の島々の多くとは違って,珊瑚礁性ではなく火山性の島であり起伏が激しい).
急な上り坂の終点に駐車場があり(ここには公衆トイレもあるのだが,おそらくはこれが日本最西のトイレだろう),そこから遊歩道を登った先に日本最西端の碑がある.碑は現地の岩石の上に乗ったもの.宗谷岬の最北端の碑ほどは豪華ではないが,最南端や最東端の碑よりは立派である.そばには1987年の海邦国体(第42回国民体育大会)に際してこの地で採火が行われたことを記念する碑も立っている.
先述のようにここは国境の島であり,この先には島はない.晴れた日には111キロ先の台湾の山々が見えるというが,我々が訪問した日はあいにくの曇り空で見ることはできなかった.またこの日最西端には他に観光客はおらず完全に貸し切り状態,そういう意味では最も静かな四端でもあった.
(訪問日 2016年3月18日) |
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記念撮影
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特産の与那国馬
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こちらはヨナグニサンと最小の蝶との比較 |
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