草加市内の日光街道のなかで日本の道100選に指定されているのは東武伊勢崎線草加駅から北10分ほど歩いた,札場河岸公園から東京外環道と交差する付近までの1.5キロ区間である.江戸時代,この付近の街道筋にはたくさんの松の木が植えられ,草加松原と呼ばれていた(一説では江戸時代後期の天保年間に植えられ,最盛期には800本以上になったとも).第二次世界大戦後モータリゼーションの発達によって街道をたくさんの自動車が通るようになると,その排ガスによってたくさんの樹が枯死してしまった.しかし地元の人々の熱意によって,車道が西側に移され,再び植樹が行われた結果,今では爽やかな遊歩道としてよみがえり,市民の憩いの場となっている.私が訪問した2014年3月22日は雲一つない晴天で,青々とした松並木を歩いていると,往時の旅人の気分に浸れるのであった.
(散策日 2014年3月22日)
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