北海道の桜の開花時期は本州以南よりもずっと遅く,例年ゴールデンウィーク明けとなるのだが,この地も毎年5月上旬に桜まつりが開催されている.せっかくこの道路を見に行くのであれば,当然桜の時期に見てみたいということで,GW明けの最初の金曜日に有休をとってこの地の訪問と相成った.
新千歳空港からレンタカーで向かう.途中の苫小牧を過ぎて国道235号線に入ったあたりから周囲には牧場が見え始める.しばらくは右手に海を見ながらの快適なドライブだ.静内から内陸に入って10分ほどで二十間道路の入り口に到着である.
2014年4月までに訪問した日本の道100選はすべて徒歩で廻ったのだが,今回は公共交通機関のまったくない片道8キロコース.これをすべて歩くのはさすがに厳しいので,車で往復を基本としてメイン部分のみを歩くことにした.さて肝心の桜だが,今年は例年よりも開花が早めだったとのことで,残念ながらピークを2日ほど過ぎたところだった(本州以南のソメイヨシノだと数日は満開状態が続くが,北海道の桜は花が咲いている期間が短く,ピークを過ぎるとあっという間に散ってしまう).とはいえ,まだ残っている花も結構あったのでそれらを鑑賞しながら散策を楽しんだ(駐車スペースは各地にある).
二十間道路の終点には明治42年に建てられた龍雲閣と呼ばれる建築物がある.これは皇族がこの地を訪れた際の宿舎として使われた建物で,実際に大正天
皇や昭和天皇がそれぞれ皇太子時代に訪れたという記録が残っている.さすがに現役では使われてはいないものの,桜まつりに合わせて内部が一般公開されていた.
(散策日 2014年5月9日)
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