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 日本の道100選


 2.函館市大三坂通(北海道函館市)
  〜函館のエキゾチックな坂道〜 

 
 函館市は北海道の最南端にある港町である.津軽海峡をはさんで対岸には青森市がある.当然のことながら函館の方が北に位置するのだが,海流と地形の関係もあって青森が豪雪地帯であるのに対して函館は意外に雪が少ない街である(気温は同程度).
 北海道の多くの都市は近代以降に新規に開発されたところが大半であるが,その中でこの街の歴史は古く,戦国時代に河野政通がこの地に館を造ったのがその始まりという.この時の館が箱型だったことからこの地は箱館と呼ばれるようになり,明治後箱の字が函に変わり現在に至っている.
 函館が歴史の表舞台に登場するのは幕末,日米和親条約に基づき下田と共に米艦への補給港として指定されたことから始まる.その後安政の五か国条約後の安政6年(1859年)に横浜,長崎と共に正式に貿易港として開港した.
 開港後にはイギリス,フランス,ロシアなど欧米人の居住も始まり,領事館や教会等西洋風の建物が多数建てられた.この街の始まりとほぼ同時に西洋文化が流入したことが,現在に至る函館の異国情緒に大いに関係している.

大三坂です

石畳で洋風の坂道

大三坂通のシンボル,カトリック元町教会
 
 そんな函館は坂の多い街である.市街地の東部に函館山があり,その西側の斜面に街が広がっているためであるが,この街の西側(西部地区)には20か所の坂道があるといわれているが,その中で日本の道100選に選定されているのが,今回のテーマ大三坂通である.この名前は坂下にあった大三印義兵衛の郷宿の家紋に由来するとされる.
通りは石畳で,ガス灯風の照明や街路樹があるなど西洋風であり,さらに周辺にはハリストス正教会復活聖堂やカトリック元町教会も建っているなど,異国情緒あふれる函館らしい景観を体験できる地区として人気が高い..
 (散策日 2014年8月2日)
 

顕彰碑
 
顕彰碑の場所 国道279号線から大三坂通に入って2つ目の交差点にあります.見つけるのは難しくありません.   


 

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