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ロックの社会契約説


ロックの思想

 今日はイギリスのロックのお話です.とはいってもビートルズクイーンの話題ではありません(笑).イギリス経験論哲学の重要人物,ジョン・ロック(John Locke 1632-1704)のことです.
 
 F・ベーコンによって基礎付けられたイギリスの経験論ですが,ベーコンの段階ではまだ方法論が主体で,哲学という雰囲気ではありませんでした.それをより発展させ,いわゆる "How to know" といういかにも哲学と言う認識論を作ったのがロックです.
 
 一方でロックは先輩のホッブズから後のルソーに続く社会契約説を考えた政治学者の面もあります(むしろそちらのほうが有名かもしれません).
なのでここでは主としてロックの社会契約説についてお話します.
 
 @ ロックの社会契約説

 ますは有名なロックの社会契約説です.
彼が活躍した17世紀後半のイギリスは立て続けに社会変革が起きた時代です.特に1640年代に起こった清教徒革命,それに続く1680年代の名誉革命は,スチュワート王朝の絶対王政を議会・民衆が倒したという意味で世界最初の市民革命ともいえる出来事です.ですから当時の人々(革命に成功した人々)は自分たちの行動を正当付ける根拠・理論を欲していました(いままで誰もやらなかったことをやってしまったわけですから,自分たちの行動が正しかったというお墨付きが欲しいわけです).そんな時代に登場したのがロックでした.
 
 革命以前,国王の絶対的な権力は神から与えられたものであり(王権神授説),国王は神以外の何人に対しても責任を負う必要はないと考えられていました.それに異を唱えたのがロックなのです.彼はこう考えました.
 
 人間は皆,個人の生存や所有財産を守るという権利(自然権)を持っている.
ただ,時と場合により個々人の利害は対立することがあるから
それを放っておけば対立から争いに発展する可能性がある.
そのため人間は,この自分たちの権利(自然権)の一部を制限して,
それを政府に委ね,お互いの利害の調整を委託することにした.
 
 これが社会契約という考え方で,これによると政府とは個々人(国民)との契約(社会契約)によって成り立っていると考えます.すなわち王権神授説のように国王(=政府)は神にのみ責任を負うのではなく,契約をした国民に対しても責任を負わなければならないと考えるわけです.ですから,仮に国王(=政府)に失政があって,国民との社会契約が果たせない場合,国民側は政府を打倒し,それを変更する権利を持つと考えたわけです.これが抵抗権と呼ばれるもので,これによってイギリス革命に正当性が与えられることになりました.
 このロックの社会契約説はフランスのルソーに引き継がれ,1世紀後のフランス革命アメリカ独立戦争にも大きな影響を与えたのです.
 
 @ ロックの認識論
 最後にロックの認識論についても軽く触れます.
人間が物事をいかに認識するのかは哲学のメインテーマですが,当時は人間の認識能力は元から備わっているものか,後から獲得されたものかという議論がありました.
ロックはイギリス経験論から後者の立場をとり,人間の知識・概念は全て経験から生まれたものであり,当初人間はなにもない白紙の状態で存在するのだと考えました.
 このロックの認識論はデカルトら大陸合理論の哲学者たちと対立することになり,後にドイツのカントによって解決を図られることになります.
   



 

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