日本三名園の二つ目,兼六園は加賀百万石の城下町で有名な金沢市の中心部にある.金沢城に隣接していることでもわかるように加賀藩主の命によって造られた大名庭園である.その始まりは17世紀後半,五代藩主前田綱紀の時代とされており,その後歴代藩主によって造営が続けられ,現在の形になったのは幕末期の藩主斉泰の時代と思われる.兼六園という名称の由来であるが,中国の宋代の書物「洛陽名園記」にある六勝を兼ね備えた庭園であることから,寛政の改革で知られる松平定信によって命名された.ちなみに六勝とは宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望の6つであり,宏大と幽邃,人力と蒼古,水泉と眺望はそれぞれお互いに矛盾した概念でこれらを兼ね備えるのは極めて困難とされる.
江戸時代には一般人は入ることができない庭園であったが,明治以後徐々に開放され,1922年には国の名勝に指定されている.
兼六園は回遊式の庭園であり,大きな池を中心に山や樹木,滝など様々な風景が配されている.見どころとしては徽軫灯篭や日本で最初といわれる噴水などがある.
兼六園へのアクセス: JR金沢駅からバスで15分程度.
(訪問日 2009年4月19日)
兼六園の公式ホームページ |
日本三名園「兼六園」 |
兼六園で最も有名な徽軫灯篭と霞ヶ池 |
雁行橋です |
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