歌川広重の東海道五十三次にも描かれている江戸の日本橋,現在の住所だと東京都中央区になる.小石川橋付近で神田川から分流し,永代橋付近で隅田川に合流する日本橋川に架かる橋だ.橋の歴史は江戸開府に遡り,最初の橋が架けられたのは1603年,まさに徳川家康が征夷大将軍に任命され江戸幕府が成立した年である.
江戸時代の日本橋は木造だったこともあり,火事で何度も焼け落ちた.しかし重要な施設であることからその都度再建がなされている.そして明治44年に石造りの橋となり現在に至る(この橋が19代目といわれる).
日本橋は江戸時代,江戸を起点とする主要街道の出発地でもあった.その役割は現在も変わっておらず,国道1号(小田原方面),4号(宇都宮方面),6号(水戸方面),14号(千葉方面),15号(横浜方面),17号(高崎方面),20号(甲府方面)の起点はすべてこの日本橋である.現在橋の道路中央には日本の道路の中心であることを示す日本国道路元標が埋め込まれている(ただしここは交通量が非常に多く,観光客が見たり写真を撮ったりするのは非常に危険なため,付近の歩道にレプリカが展示されている).一方景観面では昭和38年(1963年)に直上を首都高が走るようになったため非常に残念な状況になっている.
(訪問日 2014年3月1日) |
東海道五十三次の日本橋 |
現在の日本橋.上を走る首都高が残念 |
道路は中央通りでにぎわいを見せる |
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